【2024年最新】いまどきの鉄道ファン用語/列車の俗称集

【2024年最新】いまどきの鉄道ファン用語/列車の俗称集

鉄道ファン・鉄道マニアの用語集、俗語集はWeb上にありますが、どこか少し時代が前のものばかり…

ということでSNS時代の、いまどきならではの鉄道ファン用語集 / 俗語集を作りました。

 

 

列車の俗称

カヤオペア

カヤ27形という予備電源車両を連結した寝台特急「カシオペア」号、またはその編成の俗称。

普段は展望車両「カハフE26-1」号車が連結されるものの、何らかの事情で代走する際に「カヤオペア」が生まれる。見ることが極めて少ないかなりレアな存在。

「カヤ」とは、積車重量47.5t以上の事業者用客車の意味。

 

カンキシュ

JR西日本が阪和線、大阪環状線で運行している関空・紀州路快速の略称。

 

カラシ

EF65-2127号機のこと。前面の扉が「からし色」に塗装されていることから。

 

ゲッパ

EF65形機関車のうち、1118号車につけられた名前。

レンズの呼び方として「ゲ」が1を表す俗語であることから、1118→ゲゲゲッパ→略されてゲッパとなったそう。

側面に大きく「EF65」と書かれている有名な機関車。

 

 

げろしお

381系特急「くろしお号」の俗称。

国鉄時代に開発された381系は自然式振り子という遠心力に任せて振り子を動作させる仕組みで、「振り遅れ」や「揺り戻し」と呼ばれる自然慣性では出ない不自然な挙動が発生するため、乗り物酔い(=ゲロ)する人が続出したことから。

 

はくも

381系特急「やくも号」の俗称。くろしおと同じ理由から。こちらは「吐く」とかけられている。

 

ぐったりはくも

381系リニューアル車両である特急「ゆったりやくも」号の俗称。車両と共に俗称もグレードアップ。

 

 

 

牛乳パック

EF64形電気機関車のカラーリングのこと。

2003年から塗り替えられているデザインで、配色がまるで「牛乳パックのよう」という比喩表現から発生した愛称。

 

 

サークルK

東武鉄道に入線できない車両のこと。関係者へ周知の為、電車前面部にⓀマークのステッカーが貼られていることから。

東武鉄道は東京メトロ半蔵門線、および東急田園都市線と相互直通運転を行っているが、東武鉄道内においては保安装置にデジタル式無線を用いており、一部車両がそれに対応できず入線出来なかったことが理由。

ちなみに、東急から譲渡された富山地方鉄道の車両にもそれが残っている。

語源はおそらく、かつてあった同名のコンビニ(現在のファミリーマート)

 

サメ

EF66形1000番台機関車のこと。

見た目のカラーリングが水色+白のサメと同じような風貌で、またライト部分の小さい丸がサメの目と似ているから。

 

 

白い悪魔

東京都営地下鉄5300形のこと。理由はこちらの記事から。

 

食パン

国鉄419系電車のこと。上部分だけ斜めに削れ、下半分はまっすぐとしたデザインがまるで「食パン」のようという比喩表現。

もともと寝台列車として日本各地を走っていた583系の中間車だった部分を、先頭車になるようかなり無理をして改造した結果、まるで食パンのような特徴的な断面となったのが由来。

 

スズメバチ

近鉄22600系「Ace」のこと。カラーリングがスズメバチと同じように見えることから。

現在は塗装変更により、スズメバチのカラーリングは存在しない。

 

 

半ライズ

寝台特急「サンライズエクスプレス」が、7両に分割されて走行する様子のこと。

サンライズエクスプレスはそれぞれ「サンライズ出雲(出雲市行き)」「サンライズ瀬戸(高松行き)」と行先に応じて名前が違い、途中岡山で切り離しを行ったサンライズエクスプレスは7両+7両の半分になる。

このことから、サンライズエクスプレスの半分=半ライズという言葉が出来上がった。

 

パノクロ

大きな窓で眺望を良くした(パノラマ車両)、運転台のついたグリーン車両のこと。

パノラマ車両(=パノラマビュー)かつ、運転台付車両を指す「」と、グリーン車を指す「」をあわせて「パノクロ」と称される。

元来485系「雷鳥」の運行時代に形式を判別する意味でも使われることが多く、現在でもJR東海383系「ワイドビューしなの」やJR西日本283系「(元)オーシャンアロー」などに残っているものの、やや減少傾向。

 

ボンダバ

大阪~富山を結んでいた(当時)特急「サンダーバード号」を、489系ボンネット車で代走した列車のこと。ヨンダバと同じで、「ボンネット+サンダーバード」でボンダバ

ただしこちらは(響きが悪いからなのか)「ボンダーバード」という使用例はなく、あくまで「ボンダバ」のみの模様。

本来、サンダーバード号は681系・683系の専用列車だが、何らかの事情で車両が回せない時、金沢の車庫で待機している489系が駆り出されたことがあった。

旧式車両で681系・683系並の速度が出ない為、やや遅れての運行であった。

現在は489系が廃車、及び683系の所要編成が充足した為、まず用いられない。

 

ボンたか

「ボンダバ」と同じで、こちらは特急「はくたか号」を、489系ボンネットで代走した列車のこと。

こちらも本来は681系・683系の専属列車の為、定時より遅れて運行される。

 

タダン

南海本線の特急「サザン号」に用いられる自由席車両の事。

和歌山方4両は座席指定特急券が必要だが、大阪方4両はそれが必要ない(=無料)事から。「タダのサザン」でタダン。

 

電子レンジ

山手線・横須賀線で走るE235系電車のこと。前から見た風貌が電子レンジのようなデザインであることから。

広義には東京都交通局三田線の6500形を含める場合もある。

レンジのバリエーションが増えてきたため、接頭語を付けて区別する場合がある。

ヤテレンジ…山手線E235系
スカレンジ…横須賀線E235系
ミタレンジ…都営三田線6500形

 

 

トワ釜

深緑に黄色のラインがはいった EF81形機関車のこと。

「トワ」はかつてこの色が塗られていたトワイライトエクスプレスを、「釜」は機関車を指す。

 

ミスター甲種

DE10形1743号機のファンによる愛称。2012年頃から見られる名称。

近畿車輛や川崎重工業から出てくる甲種輸送によく使用されることから、(ある種の敬意を込めて)自然に付いた名前ではないかと推測。

甲種輸送とは

他の鉄道会社の拠点や最寄り貨物駅まで、貨物列車によって鉄道車両を目的地まで運ぶこと。

 

ローピン

ローズピンク色の塗装がなされたEF81形機関車のこと。

 

ヨンダーバード(ヨンダバ、ヨンダー)

大阪~金沢を結ぶ特急「サンダーバード号」のうち、683系4000番台を使用した車両のこと。

「ヨンセン(4000)+サンダーバード」でヨンダーバード。「ヨンダー」や「ヨンダバ」とも。

登場当時、車内のコンセント設備有無(ヨンダーバードはコンセントあり)や、流線型先頭車が来るかどうか(ヨンダーバードは来ない)等の違いがあることから、両者が区別されていた。

 

 

 

鉄ヲタ・撮り鉄用語集

愛車

自分のお気に入りの電車のこと。系列ではなく、編成単位で指定される。

殆どのケースで所有はしていないが、稀に本当に電車を買って「私の愛車です(ガチ)」をやるすごい人もいる。

 

秋葉検定

電車が衝突すること。

PS1版「電車でGO!」においてプレイする電車を車止めへ正面衝突させた際に、乗客が発する声が「秋葉検定~!」と聞こえることから。

 

朝練

通勤・通学中の朝の時間帯に撮影すること。

 

あやめ砲

鉄道模型メーカーであるTOMIX・トミーテックからアナウンスされる、鉄道模型の新着情報のこと。

広報担当キャラが「立石あやめ」という名前であることから。

→【記事】あやめ砲とは

 

エキセン

駅の端のこと。「駅」の「先頭」でエキセン。

言わずもがな撮影に向いているので撮り鉄が集まる傾向にある。

 

 

大サロ(オオサロ)

JR西日本が所有するジョイフルトレイン「サロンカーなにわ」のこと。

大は「大阪鉄道管理局」、サロはサロンカーであることを指す。

 

学畜

(あらゆる面において)学校に支配され、主体性がない生活をしている様。いわば「社畜」の学生版

近年は学校生活そのものを指すスラングに転じる場合もある。

【記事】学畜とは

 

キトレン

デジタル一眼レフ・一眼とセットで販売されている「キットレンズ」の俗称。概ね18-55mmや75-300mmのレンズのこと。

キットレンズは概ね誰にも扱いやすいようなサイズ感・解像度・F値を意識して作られているので、オールラウンドにそれなりの描写を手軽に得られる。

…ただ、高価格帯のレンズと比較すると写りは今一歩。

 

激パ(げきぱ)

撮影地に同じ撮り鉄がたくさんいる様子。「激しくパニック」「激キャパ」の短縮語が語源。

 

サイレント引退

前もって予告せず、静かに引退すること。

概ね鉄道車両を指しているものの、稀に付随する施設だったりするケースもある。

昨今、ラストランを告知すると撮り鉄が過剰に集まり、中にはルールを守らない趣味者も散見されるため。事業者側がそれを嫌ってサイレント引退させるケースもある。

 

自治鉄(じちてつ)

説明が少々難解なので以下のリンクから。

【記事】自治鉄とは

 

ジッセ

次世代撮り鉄の略称。概ね10代の撮り鉄を指す。

 

シテン

試運転のこと。語源は国鉄時代から用いられている電報略号から。

電報は一文字あたりで値段が算出されるので、少しでも少ない文字で情報を伝えようとする当時の苦労が偲ばれます。

 

JRの事。コーポレートロゴが漢字の「尺」という文字に似ている事から。

JR西日本のことを「尺酉」、JR東日本のことを「尺束」という使い方をする。

 

 

地雷鉄(じらいてつ)

見ていて痛々しい、受け入れにくい、もしくは他人に迷惑をかけるような鉄道ファンのこと。

子供のように未成熟な価値観・倫理観で傍若無人に振る舞う人を指す。

名称の由来は、「触れてはいけないようなもの」から来る俗称の「地雷」+鉄道ファンの略語である「鉄」をつなげたもの。

定義がはっきりと定まっておらず、極めて主観的な物言いになりがち。

客観視した一例としては

・クソリプを送りまくる
・「無言フォロー禁止」などマイルールを他人に強制する
・言動や行動が幼稚
・言動や行動が独善的

など。

 

シンパ

一般的に「シンパ」は政治的思想に賛同した信奉者のことを指すが、鉄道ファン用語としての意味は「シングルアームパンタグラフ」のこと。

か細く見えるものの、実際には菱形以上の強度があることから近年主流となってきたパンタグラフ。

 

セサミクロ

正確には三菱電機が2009年2月に開発を発表した、グラフィック描画回路のこと。

それが転じて、液晶ディスプレイで表示される案内表示画面そのものを指すこともあるが、厳密にはそれらは「トレインビジョンシステム」と呼称される。

【記事】セサミクロとは

 

尖閣(せんかく)

改札機の乗客検知センサーを隠して通る不正乗車のこと。語源はおそらく「センサーかくし」→せんかく→尖閣

自動改札機には人感センサーが搭載されており、そこを物理的に塞ぐと改札機は人がいることを認識できない為、扉が閉まることがない。

ただ、自動改札機は一定時間を経過すると自動で扉が閉まり物理的に進入できないため、あらかじめ扉が開いている場所を狙って行う必要があることから、人の後ろについていくケースが多く見られる。

この尖閣を検知すべく、近年はJR東日本の改札機(EG20)でアップデートが行われるなど対策が始まっている。→虹

 

スジ

ダイヤのこと。元々は内部用語。
鉄道のダイヤを図示したものをダイヤグラムと呼び、そこには真っ直ぐな線が引かれていることから「線=筋」となった。

 

葬式

転属・廃車など、その電車が何かしらの理由で運行を終了する前に、撮り鉄・乗り鉄など、各々の趣味スタイルでお別れをすること。

 

拿捕(だほ)

警察に捕まること。元々は船舶用語。

鉄道ファンが警察に捕まるのは、大抵は線路内立ち入りによる列車運行妨害や、鉄道付随施設(標識など)を勝手に除却するなどの理由。

 

鉄道島(てつどうじま)

同人誌即売会(特にコミックマーケット[コミケ])における、鉄道関連サークルの固まりの事。

元来、複数の机を集めて一つの集まりとすることを同人誌即売会での専門用語として「島」と呼ぶ事から、「鉄道(ブースの)島」という意味合い。

 

 

トプナン

鉄道車両の形式において一番最初に作られた車両のこと。トプナンは「トップナンバー」の略語

原則的には形式番号の末尾が「1」「01」だとトプナンだが、形式によって多少の差異がある。

 

【例】大阪メトロのトプナン車両は次の通り。

・30000系→32601,31601(厳密には32601が先)
・新20系→22601・23601、21601,25601,24601(厳密には22601・23601が先)
・10系→1101
・70系→7101…ではなく、試作車として落成した7113・7262・7161・7061の4車両
・100A系→100系からの通算なので100-17編成

このように形式ごとに事情がバラバラなので、「トプナン」かどうかは調べてみないとなんとも言えない。

 

【記事】トプナンとは

 

JR東日本の自動改札機(EG20型)に搭載されている、不正乗車防止用装置のこと。

従来の改札機では不正乗車の他、運賃の不足時などこの切符では改札を通れないという場合に「ピンポン」という音で駅係員に周知していた。

今回のEG20型の改良型では不正乗車時など悪意ある通過と想定される場合、ピンポン音ではなく「シャララララーン」という音と共に改札が虹色に光ることから。

2012年に発表された文献ではこのような機能について特別記載がなく、2019年頃から追設されたものと思われる。

【参考文献】
東日本旅客鉄道株式会社、JR東日本メカトロニクス株式会社「新型自動改札機(EG20)の開発」、2013年

 

ニートレイン

何らかの事情で運転する機会がなく、車庫で休止し続けている車両のこと。元々はE331系に使用された言葉。

「ニート(働かない)+トレイン」でニートレイン。近年ではコロナウイルスの影響で運用から外れた271系に用いられるケースがあった。

 

バカ停

ダイヤ上の都合などで旅客駅や信号所、貨物駅などにて長時間停車していること。「バカみたいに長時間車している」という語源から。

バカとありますが、否定的なニュアンスで用いられる訳ではなく、単純に「長時間停車をしている」という中立的な認識の言葉。

静岡の方では「バカ」を単なる強調の意味合いで使うらしく、語源はここからの可能性がある。

 

化け(運用)

本来の行先に到着後、列車の行先を変えて別の運用として運転すること。

名鉄や近鉄に多く、例えば須ヶ口行き準急(名古屋本線)が須ヶ口に到着後、支線である津島線の普通電車として化け、引き続き運行される…というケースがある。

「多層建て列車」とも近いが、あちらは複数の連結した車両を途中で切り離して別の行先にすることを指し、微妙にニュアンスが異なる。

 

バリザツゴン

四字熟語「罵詈雑言」(ばりぞうごん)の読み間違え。

鉄道Youtuberであるダイさんが、相鉄の話で炎上した事による謝罪動画で出された言い間違いに対する揚げ足取り。近年は「相鉄」の事を指すように転化し始めている。

 

パン人

一般人のこと。この場合は「鉄道趣味者でない人」を指す。略して「パン」という言われ方もする。

 

雛壇(ひなだん)

撮影者が多い場合、全員が撮影しやすいよう前列から順に作られる高低差のこと。階段状に形成されることから。

 

末期色(まっきいろ)

広島・岡山地区においての車両塗装色の俗称。

2010年頃からJR西日本は経費削減や、近畿地区車両の更新工事における工場の空きを確保する為に車体への1色塗りを行うようになり、広島・岡山地区では「瀬戸内の太陽」をイメージした黄色であったことから。

 

マルチメディア◯◯店

鉄道ファンのカメラだらけになっている場所のこと。◯◯には任意の地名が入る。

例:マルチメディア大和田店

 

マルヨ(㋵)

宿泊、および徹夜のこと。

鉄道の運行図表、および勤務表において前日~翌日にまたがる場合に「㋵」と書かれるのが由来。

 

マンダーラ

別名「影落ち」。撮影する電車へビルや架線柱の影が映り込み、ところどころが斑状に暗くなること。

鉄道写真は日光が綺麗にあたってなんぼなので、失敗作としての意味合いで使われる。語源は「斑(まだら)模様」から。

 

B

DSC04689_1

撮影者の数のこと。例えば30人が千里中央駅にいるなら「千里中央30B」という風に用いられる。

貨車を示す「Box」や、「BT」(バカ撮り鉄)からの略語である、とも言われる。

 

C電

JR京都線・JR神戸線の普通電車のこと。そこから転じて、普通電車の俗称へ変化しつつある。

由来は列車番号の末尾が「C」であることから。

 

S式

元は「障害式面縦」と定義される、「障害物で車両の一部が隠れてしまう撮り方」という意味合い。駅ホームからの撮影で床下が隠れたり、停車目標や電柱で車体が隠れたりする撮影方法を指していた。

しかし近年ではそれが転化して、スマホ縦撮りかつ駅で撮影するような、何ら捻りのない手法で撮影された写真の事を指す。

現代の撮り鉄の写真は、原則横アングルで障害物のない写真が高く評価される傾向にあり、S式の写真はあまり歓迎されない。

基本的にはスマホ撮影時のワードで、カメラでの駅撮りをS式とするかは人によってまちまち。

語源の一説(とさろくさんより)

 

TP

本来やらなければならない事を放り投げている様子。TPは機関車の「突放(とっぽう)」が由来。

【使用例】「学畜TPして撮り鉄する」=学業を放り出して撮り鉄をする

 

13連勤電鉄

京浜急行電鉄のこと。

【記事】13連勤電鉄とは

 

 

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