2023年3月7日、東京都交通局は都営浅草線で活躍した5300形、通称「白い悪魔」が2月をもって営業運転を終了したと発表しました。
浅草線としては3代目となる車両で、長らく京成成田空港~京急三崎口駅までを32年間に渡って運行していましたが、トラブル防止の為か、ひっそりと終止符を打ったことになります。
これを記念し、記念切符「ありがとう5300形 都営まるごときっぷ」を発売すると合わせて発表がありました。
記念切符の概要
発売日:2023年3月13日
発売場所:以下の駅において自動券売機で発売
五反田、新橋、浅草橋、日比谷、水道橋、巣鴨、高島平、市ケ谷、馬喰横山、東日本橋、本八幡、上野御徒町、門前仲町、大門(大江戸線)、大門(浅草線)、青山一丁目、都庁前、練馬駅
金額:大人700円・子供350円
発売枚数:3,000枚
※都営まるごときっぷ(都営交通一日乗車券)に5300形の写真を掲載したものになります
何故悪魔?
5300形は、浅草線としては2代目となる車両で、合計216両(27編成)が製造されました。
東京都交通局から、以下のようなアツい説明があります。
平成初期の最先端技術であるVVVF制御方式やLED方式の行先表示器などを導入、空調装置を搭載し浅草線の冷房化率の向上を図った車両でした。また、東京の『粋』を感じさせる『浅草』のイメージを表現したカラーリングは、現在の5500形にも受け継がれています。
出典:東京都交通局 1)
近代的なデザインに真っ白なボディは、都営地下鉄のイメージリーダーとして長らく君臨しました。
「都営地下鉄」「浅草線」といえばこの電車を思い浮かべられる方も少なくないのではないでしょうか。
ちなみに、鉄道ファンからは親しみを込めて「(交通局の)白い悪魔」と呼ばれるこの車両ですが、「VVVFサウンドがありえないぐらいに騒音だから」という理由からだそうです。
この話に詳しいStella Rail Sideさんによると、元ネタは「魔法少女リリカルなのは」の主人公・高町なのは(管理局の白い悪魔と呼ばれる)から採られているのだそうです。
現在は3代目となる5500形が「白い悪魔」の後継として登場し、運用に就いています。
関連リンク
参考文献
- 東京都交通局『「ありがとう5300形 都営まるごときっぷ」を限定発売』