学畜とは、(あらゆる面で)学校に支配されて主体性がない生活をしている事を指します。いわば「社畜」の学生版です。
そこから転じて、近年は学校生活そのものを自嘲気味に指すケースもあります。
(使用例:「学畜が終わった」など)
学畜は社畜の始まり
現代の公立学校の教育は、「従順な兵隊を作る」という戦時の軍隊生活の延長です。現代だと「従順な勤労者を作る」「従順な社畜を作る」でしょうか。
そもそも「社畜」を作り上げているのは、そのルーツである「学畜」に他なりません。
学畜という言葉を見て「学畜だと?けしからん」「学校で学べることが幸せ」という思考が止まった意見を見ますが、
”今の時代の”学校教育の弊害を直視できていない、上から目線の老人発言だなと感じます。
リアルタイムの学校教育を受けられている学生さんが今発する「学畜」という言葉を、まずは重く受け止めるべきでしょう。
学畜の実態
「学畜」と学生さんが発する理由として、以下が挙げられます。
・軍隊のような生活、ブラックな校則
・炎天下での行進練習等、耐え忍ぶことを美徳とする風潮
・嫌いなものを無理矢理食べさせる
・教師の価値観や心象等、どうでも良い事で評価される「内申点制度」
・あらゆる個性を認めない不寛容さ
・お金の話をタブー視する
・部活動の強制→私的な自由活動が出来ない
・暗記が前提の授業
・遅刻は絶対悪
・任意の日に休めない、もしくは休むことを憚る雰囲気
特に任意の日に休めないって、撮り鉄さんにとっても致命的なんじゃないでしょうか?
学校教育ではなんとなくそれが「それが普通」「常識」でまかり通ってますが、そもそも学生が平日休みを取れる裁量がないっておかしいと思いません?
自分が小学生の頃、給食を完食しないと許されず、5時間目になっても許されず、食べられないトマトを見つめながら泣いてる子っていたな。。。
あれのいったい何が教育だったのか。— 歌舞伎先生 (@kabukiteacher) July 24, 2020
中学の時に授業があまりにアホらしいので寝てるかマンガか岩波新書を読んでいたら、テストで学年最高を取ったのに成績で4をつけられたことがある。全校集会の時にその理由を説明せよと詰問したのに説明がなかったという事件以来、この国の教育システムは信用できないというのが僕の持論。
— 山口周 (@shu_yamaguchi) July 26, 2020
同じ経験があります。
中学3年間「ジスイズアペン」みたいな授業をする先生がいて、単語100回書いていくのとかやりませんでした。英語のテストは全て満点でしたが成績はほとんど3〜4でした。親が中学に聞きに行きましたが英語の先生に、私はあの子が嫌いなのって言われて、唖然として帰ってきました。— まな (@DrMANAMAMA) July 26, 2020
英語教師「なぜあなたは単語を100回書かないんですか?」
私「100回書かせる目的は何ですか?」
英「覚えるためです」
私「もう覚えています」
英「覚えていても100回書きなさい」
私「なぜ覚えているのに100回書くんですか?」
英「、、、、、。」
この後で、教師からのいじめが始まりました。— まな (@DrMANAMAMA) July 26, 2020
「みんな仲良く」という共存幻想の押しつけ
「みんなと仲良く」というのは、幼稚園児レベルの情操教育ならともかく、小学教育においてはもう共存幻想の押し付けにしかなっていない現実
これを無理に押し付けるから「いじめ」が発生するわけで— Osaka-Subway.com/鉄道プレス (@OsakaSubwaycom) July 11, 2020
学校教育では「話し合えばみんなが仲良く共存出来る」という幻想を押し付けられ、「嫌うこと」が否定されます。
「嫌いでいい」「嫌いな人とは仲良くしなくていい」「どうあがいても嫌い・合わない」というケースって実生活だと結構あるものですが、学校教育ではそれを認めようとしません。
園児の頃には既に「小さな世界」の訳詞が苦手だった。
翻訳ものなの? 元がアメリカなら英語詞では「世界は同じ ただひとつ」なんて言ってないんだろうなって、日本人母とアメリカ人父の間で思っていた世界はたくさん人類みな他人
多文化社会で他人を無駄に傷つけないためには必要な考え方かなって— アプリリリースしました みりめい (@kawaiirailroads) July 11, 2020
「共存幻想を捨てる」というのは学校で学べない結構大事なこと。
あわない人はどうやってもあわないので、遠くにポジションを置いて、それぞれお互いが幸せになる道を追求するのが最も得策なのです。
不登校者が増えている
学校が社畜製造工場に近づくにつれて
モノになり切れない子ども達の
拒否反応が強くなっています。子どもは減っているのに、不登校の生徒は増えています。
先生達の労働環境も学校教育そのものも見直す必要があります。 pic.twitter.com/IgTUbNhExS— jun4ever2 (@jun4ever2) August 16, 2020
文部科学省の統計によれば、平成30年の不登校者数は164,528人。
上記のグラフでは12万人前後で推移しているように見えますが、そもそも全体の分母である子供の人口が減っている中で1,000人あたりの不登校児童数は最多となっています。
「学畜」と発するリアルな声を汲み取るべき
最近、「こういう学校教育はおかしい」と気付き、声を上げられる方が増えてきました。
戦時教育が作られて約80年。1951年に「教え子を戦場に送らない」とスローガンを掲げた教師の組合が、未だ80年前の戦時教育を引きずっているのはなんとも皮肉なことです。
私自身は不登校になったことはありませんが、同じくこういう学畜教育を受けてきてます。
鉄道ファンの方でも、不登校になり、趣味である鉄道活動へ癒やしを求められる方をよく見るようになりました。
本当多いんですよ。twitterでたくさんの鉄道ファンと交流しますが「実は学校行ってないんです…」と後ろめたさを持ちつつ言われたりします。
古い古い学校教育の評価システムでと合わないだけで、実はめちゃくちゃユニークで面白いことをする鉄道ファンの方もいらっしゃいます。
なんとかうまく順応している学生さんが、自嘲気味に「学畜」と発するのは当たり前。
その発言に難癖をつける方は、不登校者が過去最多になってしまっている今の学校教育の弊害を直視できていないのです。
この記事が「学校教育の当たり前っておかしくない?」と、一度立ち止まって考えるきっかけになれれば幸いです。
関連リンク
日本の学校は軍隊と大差ありません
https://note.com/matsuhiro/n/n9a8599bc47a4
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