【鉄道ファン用語】セサミクロとは

【鉄道ファン用語】セサミクロとは

セサミクロ(Sesamicro)とは、三菱電機が2009年2月に開発を発表したグラフィック描画回路のこと。ディスプレイ再現をされる鉄道ファンの方がよく使われる用語です。

鉄道車両内部のような、一般的なパソコンよりも性能が低いプロセッサでしか稼働しないような環境でも、美しい画面表示を可能としています。

 

2020年現在、駅名表示や旅客案内装置そのものを指してセサミクロと呼ばれるよう段々と意味が転化してきていますが、厳密には意味が異なりそれらは「トレインビジョンシステム」と呼ばれます。

正確には「セサミクロ」は描画回路そのものを指します。

 

 

トレインチャンネルとセサミクロの違い

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よく混同される呼称の違いをまとめてみると…

 

・「VIS」→鉄道車両に情報提供をするシステムのこと

・「トレインビジョンシステム」→VISから情報を受け取り液晶ディスプレイで表示する装置のこと

・「トレインチャンネル」→トレインビジョンシステムのうち、広告を流す側のモニタのこと

・「セサミクロ」→トレインビジョンシステムで使用されるグラフィック描画回路のこと

 

ジャギーが出ない

ドットで表現されるJPEG画像は、サイズが小さいものを無理に大きく広げるとジャギーが出てしまいます。例えば、以下の画像を見てみて下さい。

「三菱電機」と書かれた200pxの画像を用意しました。

元が200pxの画像データを200pxで表示するよう指示しているので滑らかですが…

元が200pxのデータを無理矢理800pxへ引き伸ばす指示をすると、このように全体的にボヤっとしたり、ギザギザになったりしていますよね。

これがジャギーが出る・ジャギるといいます。

 

最も初期にトレインチャンネルが投入された山手線用のE231系500番台は、セサミクロでの表示ではなく単に画像データを表示していると思われますが、この内容のまま大きなモニタへ移植すると内容がジャギる可能性があります。

この「ジャギる」を解決するのがベクターグラフィックスで、それを可能にしたのが「セサミクロ」なのです!

 

独自の高速描画アルゴリズムによる、組込み機器のための小型で高速なグラフィックス描画回路「Sesamicro®(セサミクロ)」。美しい表示品質が得られるベクターグラフィックスを高速で表示でき、産業分野からマルチメディアまで幅広い機器での活用が期待できます。

出典:http://web.archive.org/web/20170528125553/http://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/randd/list/info_tel/b144/

 

セサミクロでは、ベクターグラフィックスを用いることでモニタ装置の大小に関わりなく綺麗に表示でき、またGUIの秀逸なデザインも相まって非常にスマートでカッコいいものとなっています。

セサミクロのおかげで縮小・拡大しても滑らかな表現が可能となり、これまで紙芝居のような画像の切替だけだった液晶表示が、駅名が回転したりとより動的に動作するようになりました。

 

 

採用車両が増える

トレインビジョンシステム

現在は鉄道用液晶ディスプレイのスタンダードとなりつつあり、開発されて以降の関東圏では殆どがこのセサミクロを採用。

関西圏でも京阪(3000系)・JR(321系)を筆頭に、最近では大阪メトロ(30000系)、南海電鉄(1000系・8300系)でも採用されるなど、徐々に勢力を伸ばしつつあります。

 

 

LCD再現映像

近年、この「セサミクロ」の描画デザインを再現する鉄道ファンがおり、車内放送とリンクさせることでそれを楽しまれています。

有名どころでは「むさしのチャンネル」さんの作品があり、本物さながらの映像を楽しむことが出来ます。

また、有志による趣味性の高い再現ソフトも配布されています。

 

参考文献

「組み込み表示器向け「高速グラフィック表示技術」を開発」、2013年2月14日、三菱電機株式会社
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2013/pdf/0214-s14.pdf

 

「低コスト機器でPC並のGUIを実現、三菱が新技術」
https://www.atmarkit.co.jp/news/200902/10/mitsubishi.html

 

 



今週の鉄道イベント情報(Tetsudo.comより)

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