淡路近くで保存されている「DF50形」を見てきました

淡路近くで保存されている「DF50形」を見てきました

1957年に製造されたDF50形電気機関車

現在「日本で3両のみ保存されている機関車の1つが、大阪の菅原天満宮公園に保存されている」とまたしても椿ティドットコムさんのサイトに書かれていたので、私も見てきました。

2022年8月現在、上屋の解体工事が実施されているようです。詳しくはこちらから

 

現地へ

保存されている機体はDF50形の4号機で、1981年頃にここへやってきました。

先日ご紹介したEH10形と異なり積極的に公開されているとはいえず、筒状の庫内にブルーシートで覆われている状態です。

こちらのサイトを見ると当初ブルーシートはなかったようですが、2018年の台風によって屋根に穴が空いてしまい、応急的にブルーシートを被せた状態になっているとのこと。

現在は辛うじて神社側からのみ、顔部分を拝むことが出来ます。

経年でアクリル?のような筒状の収蔵庫は劣化が進んでおり、また先程のブルーシートでの応急措置のままということもあってDF50自体の劣化も気になるところ。

劣悪なオリのような場所で急速に劣化が進んでいるのではないかと心配になります…。

 

DF50形について

「D」の文字通りDF50型は気動車向けの機関車で、当時SLが走っていた亜幹線を無煙化(=SLを撤退させる)にすべく製造された車両です。

亜幹線とは

幹線よりも重要度は下なものの、地方交通線(ローカル線)よりは重要、という意味の路線。
意味は結構曖昧なのですが、DF50形が運用を担当したのは山陰本線・紀勢本線・土讃線・日豊本線等なので、それらが亜幹線だったともいえます。

 

車両名エンジン型式/回転数出力・馬力
DF50形機関車直列8気筒直噴式エンジン
800rpm
機関出力:1,060馬力
DD51形機関車V形12気筒ターボエンジン
1500rpm
機関出力:1,100馬力
DF200形機関車V形12気筒ツインターボエンジン
1800rpm
機関出力:1,800馬力

機関出力は1060馬力と少し控えめな数字ですが、これは敢えてそう設計されているものです。

DF50形は亜幹線の他にもあまり線路のスペックが高くない場所での使用を考慮し、出力を増やそうとして機器装備を重量級にすると重すぎて線路に負担がかかることから、軽量化を優先した仕上がりとなっています。

先日ご紹介した重厚長大なEH10形とはまた違ったテイストですね。

 

現地には保存車両を紹介する看板も建てられました。

DF504号電気式ディーゼル機関車

この機関車は 昭和31年 蒸気機関車にかわる本格的なディーゼル機関車
として登場し 昭和38年までに138両が製造されました 機関車番号のDは
ディーゼルエンジン Fは動輪の軸数 50は速度記号 4は製造順位を表わ
しています ディーゼルエンジンは スイスのスルザー社製で このディーゼ
ルエンジンで発電した電気を動力源として6個の電動機で動輪を駆動して走り
ます この機関車は 昭和32年から23年間に 山陰 北陸 笹ノ井 中央
紀勢本線で228万km(地球を約57周)走り続け 旅客列車の無煙化に大い
に貢献しました なお この形式のディーゼル機関車の展示は わが国では初
めてのことです   昭和56年3月

このDF50形4号機は、初めてのDF50形保存車両だったようですね。

 

DF50形が先鞭をつけたDF形機関車は、試作機だけで終わったものを除くとこのDF50形と現在JR貨物で活躍するDF200形の2形式のみで、DF200形の先輩ということになります。

 

DF50形の保存車両はここ以外にも、愛媛県にある「四国鉄道文化館」や、岡山県にある「津山まなびの鉄道館」でもあるようです。

このうち岡山にある18号機は元々大阪・弁天町にあった「交通科学博物館」にて保存されていた機体で、元々大阪にはDF50形が2機あったことになります。

DF50形をじっくり観察されたい方は、愛媛や岡山に行かれる方がいいかもしれません。

 

現地マップ

現地は、JR淡路駅から15分ほどの場所にあります。

鉄道でアクセスするには少し距離があるかもしれません

 

関連リンク

大阪で保存の「DF50形機関車」、解体作業中?

 

 

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