【コラム】電車を馬力換算するといくらなのか?

【コラム】電車を馬力換算するといくらなのか?
出典:日産公式サイト(https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/z.html)

 

フェアレディZ」という車をご存知でしょうか。

280馬力規制というものを作った有名な車で、この車をきっかけに長らく日本車は280馬力までという規制を受けてきました。

外車はこの規制がないので競争力や日本向け・外国向けに異なる馬力の車を用意しなければならない二度手間から、最近になって撤廃された悪しき規制だったのです。

 

 

…そんなことを調べている間、ふと思ったんです。

電車の馬力っていくらぐらいだろうか?

 

ということで、今日は電車(ディーゼル機関車も含む)の馬力について(ギア比やら摩擦係数やらややこしいことはガン無視して)調べてみました。

 

 

30000系の馬力は?

手始めに、最も身近な大阪メトロの30000系の仕様を調べてみると、「140kW(キロワット)」という数字が並んでいました。

140キロワットを馬力に換算すると、190馬力になります。

 

 

いつもお世話になっているホロンレンヌ交通さんにご教示頂いたのですが、1つの台車あたりに190馬力のモーターが積まれていると、4つの台車がある電車には760馬力もの力があることになるそうです。

760馬力って車で例えるなら、ルマン24時間耐久レースに出る車(マツダ・787B)と同じぐらい。すごい力です。

 

 

通勤電車でもこのように中々の力があるのがおわかりかと思いますが、では1両で運用される機関車ならどうでしょうか。

 

 

最強の電車は?

1両あたりの出力で最強なのは、文句なしにEF200形でしょう。

新幹線でも400馬力(のモーターを4基積んでいる)前後ですが、EF200形は1,300馬力のモーターを6基も積み、スペック上は8,157馬力(6,000kw)もの出力があるのです。

 

しかしあまりにもパワーが強すぎ、フルパワーを出すと変電所のスペックが不足して他の電車に影響が出ることから、EF66形程度のパワーに敢えてセーブして使っていたほどでした。

このように、電車側の出力事情にはエネルギー源である電気の心配もあるのです。

 

 

色々な電車の馬力一覧

旅客電車

ここで、代表的な電車の馬力を見てみましょう。

電車は台車が4つあり、その全てにモーター車がついている(車でいう4WD)ので、1車両あたりの出力の求め方は「電動機出力x4」になります。

 

車両名 MT比率 出力・馬力
広島電鉄5200形 2M1T
(+浮遊車両が2両)
電動機定格出力:135馬力(100kw)
編成出力:543馬力(400kw)
大阪メトロ30000系 5M5T 電動機定格出力:190馬力(140kw)
編成出力:3,806馬力(2,800kw)
京阪8000系 4M4T 電動機定格出力:237馬力(175kw)
編成出力:3,806馬力(2,800kw)
近鉄80000系「ひのとり」(8両) 4M4T 電動機定格出力:326馬力(240kw)
編成出力:5,220馬力(3,840kw)
JR西日本681系「はくたか」(9両) 3M6T 電動機定格出力:299馬力(220kw)
編成出力:3,589馬力(2,640kw)
京成AE形「スカイライナー」 6M2T 電動機定格出力:237馬力(175kw)
編成出力:5,710馬力(4,200kw)
N700系新幹線 14M2T 電動機定格出力:414馬力(305kw)
編成出力:23,222馬力(17,080kw)

 

新幹線や京成AE形など、高速運転をする車両は編成あたりが馬力は高めですね。

…が、史上初の160km/h運転を行った681系は、意外にも地下鉄車両より馬力が低めでした。

反対に近鉄の「ひのとり」は山岳を上り勾配で130km/h運転することも考慮しているのか、かなりの大馬力になっています。

電車の場合は最高速度を追い求める他に上り勾配区間でのスピード維持も目的にあるようで、常にアップダウンがある大阪メトロ30000系や先述の近鉄「ひのとり」の馬力が高めなのは、恐らくここに理由があります。

 

 

電気機関車の馬力

1両で長大な貨物を牽引する電気機関車には、電車よりも強烈なパワーが必要になります。

機関車はやや事情が異なり電動機が6つ付いているので、1車両あたりの出力の求め方は「電動機出力x6」で算出されます。

車両名 MT比率 出力・馬力
EF66形機関車 1M 電動機定格出力:883馬力(650kw)
編成出力:5,302馬力(3,900kw)
EF200形機関車 1M 電動機定格出力:1,359馬力(1,000kw)
編成出力:8,157馬力(6,000kw)
EF210形機関車 桃太郎 1M 電動機定格出力:768馬力(565kw)
編成出力:4,609馬力(3,390kw)
EF510形機関車 レッドサンダー 1M 電動機定格出力:768馬力(565kw)
編成出力:4,609馬力(3,390kw)
M250形機関車 スーパーレールカーゴ 4M12T 電動機定格出力:299馬力(220kw)
編成出力:4,785馬力(3,520kw)

 

先にも述べたように、やはりEF200形が圧倒的。後輩のEF210形やEF510形でもその2/3程度です。

おそらく、今後ここまでパワーをもつ電車って50年は現れないのではないでしょうか。

 

 

 

ディーゼル機関車の場合

最後にディーゼル機関車を見てみましょう。

電車よりも車に近い構造のディーゼル機関車は、車と同じようなV形エンジンが積まれています。

 

車両名 エンジン型式/回転数 出力・馬力
キヤ143形除雪車 コモンレール式ディーゼルエンジン
2100rpm
定格出力:450馬力
編成出力:900馬力
DD51形機関車 V形12気筒ターボエンジン
1500rpm
定格出力:1,100馬力
編成出力:2,200馬力
DF200形機関車 V形12気筒ツインターボエンジン
1800rpm
定格出力:1,800馬力
編成出力:2,600馬力(1920kw)

 

 

【参考】車の馬力

車両名 出力・馬力
スズキ ワゴンR 64馬力
トヨタ プリウス(ZVW50) 122馬力(90kw)
ホンダ ヴェゼル 152馬力(112kw)
日産 フェアレディZ(Z34) 336馬力
トヨタ GRスープラ 387馬力
日産 GT-R 570馬力

 

 

 

 

 

関連リンク

新型ラッセル車「キヤ143形」とは?



今週の鉄道イベント情報(Tetsudo.comより)

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