「夜逃げしやすい店舗」ユーストア1号店の今を見てきました【コラム】

「夜逃げしやすい店舗」ユーストア1号店の今を見てきました【コラム】

かつて、愛知発のスーパーとして名を馳せた「ユニー」という企業があります。

現在はドン・キホーテの傘下となり、当時とは全く趣が異なった下品な店舗づくりを行っているのですが、かつては家田 美智雄氏というカリスマな方が在籍していて、経営危機になっても家田氏のおかげで持ち直していました。

そんな家田氏が「夜逃げしやすい店舗」とユニークな経営的発想から作った、ユーストア蟹江店というお店があります。

「『夜逃げがしやすい』というのは荷物が少ないこと。投資が軽いという意味。接続している道は暗いこと。明るいところは夜逃げしたらばれちゃうから。そして立小便できるところ。街中でやったら捕まりますから、そのくらい辺鄙なところということ――」。

#3 ユニー“中興の祖” 家田美智雄さん、ユーストアをつくる

前々から気になっていたので、ユーストア蟹江店の現在の様子を見てきました。

 

店舗の様子

1977年10月、「夜逃げしやすい店舗」の第一号店となるユーストア蟹江店(愛知県海部郡蟹江町)が開業。現在のピアゴ蟹江店です。

大店法という法律の影響で、売り場面積を1,500㎡以下にしないといけなかったことから、1,467㎡のミニGMSとして開業しています。

あまりに大きい商業施設が出来ると地元の商店が潰されるという懸念から、3,000平方メートル(第一種大規模小売店)・500平方メートル(第二種大規模小売店)以上の店舗を作る時には地元の商工会議所が許可しないと出店できないという「大規模店舗法」が制定されていました。

その後、アメリカが自国企業の日本出店時に「この法律は非関税障壁である」と外圧を与えたことで方針を転換。1990年に規制を緩和し、2000年に廃止されました。

現在各所でイオンモールやキューズモールなどの大型GMSが出来ているのは、この法律がなくなったことによる事情が非常に大きいのです。

ユーストアはカリスマ・家田氏の下、徹底した低い経費・高い効率に尽力したことで、ユニーグループとしては成功を収めた店舗ブランドです。

残念ながら、家田氏が親会社へ転籍してから10年後には赤字に転落。

2009年から「ピアゴ」に名前を変え、現在に至っています。

 


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