東日本旅客鉄道株式会社は、2021年度(2022年3月期)の決算を発表しました。
今回の発表によりますと、黒字か赤字かを示す「親会社株主に帰属する当期純利益」は、949億円の赤字決算となりました。
2期連続の赤字であるものの、過去最大5779億円の赤字を記録した前年度よりも大幅な赤字額縮小となっています。
概況
昨年度は過去最大の5779億円の赤字を計上していましたが、今期は売上高2兆円手前まで回復、赤字額も949億円に留まりました(それでも設立以来2番目の悪さだそうです)
ただ、国から法人税の損失繰延手続きを受けてこの数値となっているようで、純粋に本業だけへフォーカスするとやや厳しいものとなっています。
2021年度は山形新幹線の全車指定席化やE131系の導入を行いました。
ただ、行き過ぎた合理化でえきねっとが機能不全になった際にみどりの窓口が機能しなかったり、車両を短くした(=E131系導入)せいで積み残しが発生したりと、利用者からはあまり歓迎されていない節があります。
2021年度中に消えはじめたもの
・駅の時計
・駅の時刻表
・ゴミ箱
・駅の案内表示
・トイレ
更に回数券も撤廃予定です。
部門別
セグメント(部門)別に見ると、以下の通りとなりました。
【各部門の営業利益】
運輸業:▲2,853億円
流通・サービス業:141億円
不動産・ホテル業:1,078億円
引き続き運輸業が厳しいですね…。他業種でもカバーしきれていません。
明日にはJR西日本が、GW明けの5月10日にはJR九州がそれぞれ決算発表開示を行う予定です。
東海・東日本共に立て直しては来ているものの、俄然赤字が続きます。残り2社も同じ感じでしょうか…。
関連リンク
参考文献
東日本旅客鉄道株式会社「2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」