東海旅客鉄道株式会社は、2021年度(2022年3月期)の決算を発表しました。鉄道企業としては最も早い決算発表です。
今回の発表によりますと、黒字か赤字かを示す「親会社株主に帰属する当期純利益」は、519億円の赤字決算となりました。
2期連続の赤字であるものの、前年度よりも大幅な赤字額縮小となっています。
概況
昨年度は2015億円もの赤字を計上しており、売上高も8235億円まで落ち込むなどかなり厳しいものとなっていました。
しかし今期は売上高9351億円まで復調、赤字額も519億円に留まり、営業利益の部分だけを見ると黒字に戻っています。
2021年度は315系の投入やHC85形の試運転など在来線にも力を入れており、著しいサービスダウンが話題となっているJR九州・西日本・東日本の他上場3社と違って安定的な動きを見せています。
部門別
セグメント(部門)別に見ると、以下の通りとなりました。
【各部門の営業利益】
運輸業:▲83億円
流通業:▲37億円
不動産業:149億円
ホテル・サービス業:▲75億円
鉄道車両等製造業(日本車輌):58億円
明日にはJR東日本が、28日にJR西日本が、GW明けの5月10日にはJR九州がそれぞれ決算発表開示を行う予定で、コロナ2年目で苦しんだ2021年度がどうなったのかが注目されます。
関連リンク
参考文献
東海旅客鉄道株式会社『令和4年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)』