【WIN350】新幹線の聖地巡礼、米原の保存車両を見てきました

米原駅近くにあるJR総研の風洞技術センターには、近代新幹線の功労者である3車両が現在でも大切に保存されているのをご存知でしょうか。

このように屋根付きで保存されており、同センターの公開においては中に入ってその姿を見ることが出来ます。

尚、通常時でも柵越しで見やすい位置に置かれており、新幹線の車窓からその姿を見た方も多いのではないでしょうか。

新幹線の技術向上に貢献した、偉大な3車両の聖地巡礼に行ってきました。

WIN350(JR西日本)

まず最初は、JR西日本500系の試作車両「WIN350」です。現在に至るまで新試作型新幹線の中で唯一「900番台」を名乗る電車です。

私が今回最も会いたかった車両で、「米原に行った際には必ず…！」と心に決めていました。

最高速度350.4km/hを新山口～新下関間で達成。そこで得られた技術をフィードバックし、安全上の余裕速度や騒音低下を加味して作られたのが500系でした。

愛称は「WIN350」で、これは

West Japan Railway’s Innovation for the operation at 350km/h

の略字から取られています。

米原のこの個体の他、逆向きの先頭車（500-906、新大阪向き）は福岡県にある「博多総合車両所」にて保存されています。

300X(JR東海)

続いて、JR東海の試験車両であった955形新幹線。愛称は「300X」です。

モノアイなこの車両は300系新幹線が登場した同時期に落成され、今回紹介する試験車両の中では最も遅くまで活躍した車両でした。

最高速度443.0km/hを米原～京都間で達成。現在でも国内最速レコードを保持し続けている偉大な車両です。

顔つきが異なる逆向きの先頭車（955-6）は、愛知県名古屋市にある「リニア鉄道館」にて保存されています。

試験車の中では両者が最も近い（新幹線で2駅）距離にあり、訪れやすくなっています。

STAR21(JR東日本)

最後は、JR東日本の試験車両であった952形新幹線。愛称は「STAR21」です。

これは

Superior Train for Advanced Railway toward the 21st century

の略字から取られています。

先の2社と異なり、東日本では現在も試験用新幹線「FASTEC360」「ALFA-X」などを製造・走行させており、そのご先祖様ともいえる車両です。

試験車両は9連で952形の4連が非連接車両、953形の5連が連説車両として製造されました。

米原に保存されているのは952形で、953形は宮城県利府町にある「新幹線総合車両センター」にて保存されています。

尚、この宮城で保存されている953形は形式名が違うこともあり、かなり顔つきが異なります。

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