「なにわ筋線」のルートは?いつ完成予定?がわかるまとめを作りました

「なにわ筋線」のルートは?いつ完成予定?がわかるまとめを作りました

なにわ筋線は、大阪駅~JR難波駅・南海新今宮駅、果ては大阪と関空方面を繋ぐ路線として期待されています。

2031年度の開業を予定しており、2021年10月よりいよいよ建設工事がスタートしました。

この記事では、なにわ筋線がどんな路線なのか、工事はどうなっているのか?などの情報を随時発信していこうと思います。

随時更新しますので、是非ブックマークに入れてチェックしてくださいね!

 

 

工事区間概要

・整備者:関西高速鉄道(第三種鉄道事業者)
・運行者:JR西日本、南海電鉄(第二種鉄道事業者)

・事業延長:約7.2km
・規格:レールゲージ1,067mm(狭軌)、直流1,500V
・設計最高速度:110km/h

・工法:
開削(駅部)
複線シールド(大阪~中之島の一部、西本町~南海新難波)
単線シールド

・運営主体:
JR・南海共同区間:大阪駅(地下ホーム)~西本町間
JR:西本町~JR難波間
南海:西本町~新今宮間

・設置駅:大阪駅・中之島駅・西本町駅・南海新難波駅

・事業費用:3,300億円
(補助金 国:770億円、大阪府/大阪市:850億円)
(出資金 大阪府/大阪市:330億円、鉄道事業者:330億円)
(借入金 、関西高速鉄道:1,020億円)

・完成予定:2031年春

関西高速鉄道という名前は聞き慣れないと思いますが、大阪府・大阪市・JR西日本等が出資する第三セクターの会社です。JR東西線はこの会社が主体となって建設されました。

開業後も関西高速鉄道は第三種鉄道事業者として運営に携わる予定です。

第三種鉄道事業者とは

自社では車両を持たず、通過する電車から通行料を徴収して維持する鉄道事業者のこと。

 

 

設置される駅は?

なにわ筋線へ新たに設置されるのは、以下の4駅です。

・大阪駅(JRのみ)
・中之島駅(仮駅名)
・西本町駅(仮駅名)
・新難波駅(仮駅名、南海のみ)

以前はこれに加えて長堀鶴見緑地線と接続する「西大橋駅」の構想もありましたが、西本町駅から僅か400m程度の距離であること、またなにわ筋線自体の速達性を重視したことから外れています。

設置駅については順に解説していきます。

 

大阪駅

出典:JR西日本『東海道線支線地下化・新駅設置』

これまで「北梅田駅」とされて建設が進められてきましたが、最終的には大阪駅の一部分という扱いで落ち着きました。

地下構造・2面4線式のホームで、現在2023年の開業に向けて、一足先に工事が進んでいます。

現在は線路構造の影響で大阪駅に停車しない特急「はるか」「くろしお」については、この駅が開業次第新しく大阪駅にも停車することになります。

 

 

中之島駅

複層地下構造・2面2線式ホーム。地下40mの深い駅となります。玉江橋から南側に立地し、京阪電鉄中之島駅と接続します。

今里筋線の関目成育駅のように、関空方面(地下5階)と大阪方面(地下4階)で行先別にホームの階層が異なります。

「中之島」という駅名は便宜上の仮駅名で、正式な駅名はまだ決まっていません。

2021年10月26日より準備工事がスタートしており、現在最もなにわ筋線の工事を感じとれる土地になっています。

 

西本町駅

地下構造・1面2線ホーム。中央大通より南側に立地します。

大阪駅でJRに、中之島駅で京阪に接続していたなにわ筋線ですが、西本町駅は唯一他路線との乗り換えがない独立駅となる予定です。

「西本町」という駅名は便宜上の仮駅名で、正式な駅名はまだ決まっていません。

こちらも、2021年10月26日より準備工事がスタートしました。

 

新難波駅

撮影日:2021-10-27

地下構造・独立した2線ホームです。現在の大阪シティバスなんば停留場の地下へ建設されます。

その深さは大阪では最大となる50m級で、新今宮駅から44‰もの急勾配で下っていきます。

先の3駅と違って、駅部については未だ着工されていません。

 

JR難波駅(建設済)

1997年に開業済みのJR難波駅。

なにわ筋線の延伸を見込んで2面4線のホームで作られましたが、現状では大和路線のみが発着している状態でやや持て余し気味です。

駅北部については行き止まりになっており、まだ動きは見られません。

 

新今宮駅(建設済)

出典:関西高速鉄道株式会社「なにわ筋線事業計画に係る都市計画素案説明会」より、CC-By4.0による

現在の新今宮駅をそのまま利用する予定で、先述のように南海本線のみが分岐します。

駅北部から国道25号線を跨いで、パークス通から地下へ44パーミルの急勾配で潜っていきます。

 

 

 

乗り入れる電車は?

なにわ筋線へ乗り入れるのはJR西日本と南海本線です。高野線は乗り入れる計画がないようです。

南海本線のみが乗り入れる理由としては、南海電鉄からこのような説明がありました。

計画のルートでは高野線からの乗り入れは投資回収が難しく、南海本線からのみの乗り入れで現在計画を進めている

出典:南海電鉄『株主さまからのご意見・ご質問

 

南海電鉄は、新型の空港特急を導入すると遠北光彦社長が朝日新聞の取材に答えています。

これまでは現在運行されている50000系「ラピート」が貫通扉を持たないために地下を走行できないから…とされており朝日新聞でもそういった論調で書かれていました。

ラピートは1994年、関空開業とともに登場。特徴的なデザインが人気で、停車駅によって「α」と「β」の2タイプが運行する。しかし、ラピートの先頭車両には避難用の貫通扉がなく、安全面から幅の狭い地下は走れない構造だ。

出典:朝日新聞『あの顔では無理なので…なにわ筋線に新型ラピート投入へ』

 

が、実際には別の理由が要因のようです。

地下トンネルを走る電車に貫通路が必要という話の根拠は「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の第75条「(貫通口及び貫通路の構造)関係」にあります。

これによると地下を走る電車のうち、建築限界と車両限界の間が側面部分において400mm(40cm)未満の区間を走る電車、およびサードレールを区間を走る電車には貫通口を2箇所を設ける必要があるとされています。

ちなみに、前面非常扉の設置義務規定は1987年制定の「普通鉄道構造規則」に明記されていましたが、2002年に現行の省令が適用され、先述の400mmルールへ変更されています。

つまり現行の省令では、トンネルが狭くなく、またサードレール集電でないのなら貫通口は1つで済むのです。

このことから、南海のラピートも規格だけで見れば入線は可能なはずです。

どちらかというと、なにわ筋線開業時にラピートの経年は40年となることや、新今宮~南海新難波の44パーミル急勾配がネックになるものと推測されます。

 

 

一方、JR側についてはまだ言及がありません。

2020年にデビューした新型はるか「271系」は、なにわ筋線での走行も考えた上での設計がなされているようです。

尚、283系くろしおについては経年から、2024年頃に置き換えられることが予定されていましたが、白紙に戻されています。

 

関連記事:

【悲報】681系・283系等の置換計画が白紙に

 

 

現在の工事の様子(2022.3)

大阪駅の工事状況

 

中之島駅の工事状況

3月に入って工事が進み始めました。詳細な内容はこちらを御覧下さい。

 

過去の様子(2021.10)

2021年10月よりいよいよ工事がスタートしたなにわ筋線、現在の様子はどうなっているでしょうか。

 

中之島駅の工事状況

最も工事が進んでいるのは中之島駅です。大林組・フジタ建設によるJVが組まれた現場が姿を表しました。

中之島は大阪都心部の一角なのですが、不自然なほど空き用地が多いのが印象的です。

どこもなにわ筋線開業に向けて開発を待っていたのでしょうか…。

 

西本町駅の工事状況

西本町駅の様子。御堂筋と同じく、綺麗な銀杏並木が立ち並んでいます。

…が、木に何やらピンク色のひも?のようなものが巻かれています。

実はこれ、駅の工事に向けて撤去される木なのです。駅ホームは開削工法(上から掘る)で作られるので致し方ないですね。

上の2つの写真は同じ場所で違う日に撮影したものですが、確かにまるまる木がなくなっています。

 

出典:http://www.kr-railway.co.jp/pdf/20210608_setsumeikai.pdf

西本町駅周辺では。今後頻繁に車線規制が行われるようです。

 

新難波駅の工事状況

新難波駅についてはまだ動きが見られませんが、周辺については徐々に動きが出てきています。

南海難波・新難波とを結ぶビルは新たに大阪地下街へ売却され、現在再開発の解体工事がスタートしました。

また、駅北部にあった立体駐車場は解体が始まりました。

 

なにわ筋線工事により、四つ橋線なんば駅に近い26-D出口が一部閉鎖され始めています。

 

2021年12月現在の工事の様子でした。今後動きがありましたら、逐一掲載していきます。

 

 

なにわ筋線年表

1989-5
路線構想が初登場
運輸政策審議会答申第10号において初めて言及される。
1999~2000
国土交通省による調査が始まる
なにわ筋線の整備に関する調査。
2004-10
再び答申される
近畿地方交通審議会答申第8号で改めて答申される
2007-6
太田大阪府知事が言及
「大阪都心を南北に縦断する都市交通線として重要である」と位置づけ、早期具体化を構想
2009-12
橋下大阪府知事が具現化について言及
国土交通省成長戦略会議において言及。福島駅、中之島駅、西本町駅、堀江駅、南海難波駅の5駅を構想
2014-7~
技術検討会を開催
大阪府、大阪市、JR西日本、南海電鉄の4者による技術検討会を開催。しかしJRと南海の交渉が難航
2017-9
整備主体を関西高速鉄道に決定
大阪府戦略本部会議、大阪市戦略会議による
2017-11
「なにわ筋線建設事業の推進に関する覚書」を締結
大阪府、大阪市、JR西日本、南海電鉄、関西高速鉄道の5者。
2019-3
予算配分
国の平成31年度予算において事業化採択
2019-7
正式認可
鉄道事業法による事業許可
2020-2
都市計画決定告示
都市高速鉄道:なにわ筋線、道路:敷津東南北線、戎本町南北線
2021-10-26
着工
試掘調査・準備工事を開始
2031
開業予定
運営:関西高速鉄道 車両運用:JR西日本、南海

 

 

なにわ筋線関連リンク

【なにわ筋線】うめきた新駅・中之島駅の工事状況を見てきました

【南海】なにわ筋線用に「ラピート後継」の新型特急を新造へ

【速報】なにわ筋線、「中之島」「南海新難波」など4駅設置へ

【コラム】なにわ筋線も通る(予定の)「パークス通」とは?

 

参考文献

JR西日本『東海道線支線地下化・新駅設置

大阪市・JR西日本『うめきた2期区域基盤整備事業 について

関西高速鉄道『なにわ筋線について

関西高速鉄道『平面図 縦断図 構造形式 標準断面図

南海電鉄『株主さまからのご意見・ご質問

国土交通省『鉄道に関する技術上の基準を定める省令の解釈基準

朝日新聞『あの顔では無理なので…なにわ筋線に新型ラピート投入へ

 

謝辞

記事作成にあたり、特に地下区間での省令の解釈については多くの方々のご協力を頂きました。厚く御礼申し上げます。

にょほほ電鉄さん

さぬきちさん

・まりんさん

彩葉さん

 



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