地味にスタートしている「電車の雑学研究所」シリーズ。ここでは鉄道にまつわる様々な雑学・噂・都市伝説を検証して、皆さんに楽しんで頂くカテゴリーです。
第四回は「『はかるくん』という電車がある」です。
はかるぞ!!
はかるくんの名付け親は近畿日本鉄道(近鉄)。新幹線でいう「ドクターイエロー」のような立ち位置の電車で、近鉄の全路線を110km/hで走ります。
その名の通り、近鉄中を「測りまわる」電車で、主に架線の減り具合や位置の確認などをチェックしています。
もちろんレールゲージの違う南大阪線・吉野線へも、台車を交換して入ることが出来ます。(ただ、自走が出来ないので、南大阪線の電車に引っ張ってもらう必要があります。)
恐らく、近鉄一近鉄のことをよく知っている電車でしょう。
主な検査項目
・架線の磨耗
・架線の位置(高さが垂れていないかなど)
・パンタグラフと電車線の接触状態(営業列車と同等速度で走行中)
・パンタグラフが受ける衝撃(営業列車と同等速度で走行中)
・ATS地上子の周波数など
・指令無線の電界強度測定
元々は
はかるくんは新車ではなく、元々2410系(写真)という普通の電車を2006年に改造したもので、改造によりモワ24系という形式になりました。
側面には「KINTETSU E-LINER はかるくん」のロゴが取り付けられています。
バックナンバー
参考文献
近畿日本鉄道『電気検測車「はかるくん」 時速110kmのテスター。』
近畿日本鉄道『初公開!近鉄の施設ドクター!電気検測車「はかるくん」車内見学ツアー 』