【速報】モリサワ、写研書体を2024年からフォント化へ!!!

【速報】モリサワ、写研書体を2024年からフォント化へ!!!

大阪に本社を置く書体の企業である株式会社モリサワは、株式会社写研が保有する書体を両者共同開発のOpenTypeフォントとして開発すると発表しました。

まさに歴史的なニュースとなります。

 

株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25、以下モリサワ)は、 株式会社写研(代表取締役社長:笠原義隆 本社:東京都豊島区南大塚2-26-13、以下写研)の保有する書体を、両社共同でOpenTypeフォントとして開発することに合意しました。(中略)

フォントのラインナップやご提供形態は今後随時ご案内します。

出典:https://www.morisawa.co.jp/about/news/5280 

 

 

このニュース、フォントに詳しくない方でもわかりやすいように説明するとすれば、

・王政復古の大号令レベル
・ベルリンの壁崩壊レベル
・ソビエト崩壊レベル

ぐらいすごいニュースなのです。おわかりでしょうか。

 

 

 

 

かつて、1990年までの日本においては写研の書体が一斉を風靡していました。

至るところに見える書体という書体は殆どが写研が開発したものだったのです。

 

しかし、DTP化に対応させない(=フォントとして使えない)経営方針や、脱税事件もあり徐々に没落。業界2位だったモリサワに1998年で追い抜かれてしまいました。

フォント化に断固として反対していた前社長の死去や、現行の写植システムが2024年を目処に終了することもあり、その代替プランとして提示されるものと見られます。

 

 

具体的にどうなるの?

例えば、長堀鶴見緑地線で使われていた「ゴナG」が再現できるようになります。

例えば、阪急や道路標識、ニュートラムで使われていた「ナール」が再現できるようになります。

例えば、京成で使われていた「スーボ」が再現できるようになります。

例えば、70年代の映画やテレビで使われていた「石井ゴシック」が再現できるようになります。

例えば、90年代まであらゆる書籍に使われていた「ゴナ」が再現できるようになります。

例えば、クレヨンしんちゃんで使われている「ゴカール」のタイトル文字が再現できるようになります。

例えば、ジャンプにあった「BA-90(笑い男)」が使えるようになります。

例えば、JR初期に作られたこういうポスターを自分で再現出来るようになります。

 

…ね、今挙げただけでもこれだけのケースが想定出来るんですよ。

鉄道だけでなく、同人誌などの印刷物や模型製品、Youtube映像から私のようなwebサイトに至るまで、その影響は計り知れません。

 

 

燻っていた名書体

現在でも道路標識でよく見る「ナール」はともかく、「ゴナ」は一気に古い書体となっていた、いや古い書体に”させられて”いました。

現在は何でもPCで作る時代なのに、肝心のゴナがそれに対応させてもらえず、過去の遺物に”させられていた”のです。

書体自体の美しさは現在でも変わりなく、同じモダンな書体であるモリサワの「新ゴ」があらゆる箇所でその輝きを放っていることを考えても、十二分に通用する書体だと言えるでしょう。

 

 

現段階では「ゴナ」が復帰するとはまだ書いていませんが、俄然期待は高まるばかりです。

 

2024年は、モリサワ創業者の森澤信夫氏と写研創業者の石井茂吉氏が、写植システムの特許を申請してちょうど100年になる記念の年。

 

記念の年にこんなサプライズが用意されていようとは…。楽しみにしています。

 

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