千葉県で鉄道事業を運営する新京成電鉄が、京成電鉄に吸収合併され解散することになりました。
適用日は2025年4月1日からなので、3月31日をもって新京成電鉄は79年の歴史に幕を下ろすこととなります。
新京成電鉄は2022年9月をもって京成電鉄が買収。完全子会社化・上場廃止が行われていました。この事は以前当サイトでもお伝えましたね。
今回はそれよりも更に一歩進んだ、吸収合併という形を採ることになりました。
今後はどうなる?
吸収合併後がどうなるのか、現在判明しているのは以下の通りです。
・路線、駅、従業員はそのまま維持
・運賃も現行のまま維持(安くなったり高くなったりはせず)
・電車の色や路線名がどうなるかは不明
・船橋新京成バス、松戸新京成バス、新京成リテーリングネットは京成電鉄の子会社に
・法人としての「新京成電鉄株式会社」は消滅
・準大手私鉄は4社になる
新京成電鉄が準大手私鉄から抜けることで、残るは4社(泉北高速鉄道・北大阪急行・山陽電気鉄道・神戸高速鉄道)となり、いずれも関西だけの事業形態となります。
大手私鉄同士による企業再編は、旅マネさんによると2006年に行われた阪急・阪神以来だそうです。
オリエンタルランドの関係?
今回吸収合併を発表した京成電鉄は、現在英国の投資ファンドからオリエンタルランド(東京ディズニーランドを運営する企業)の持ち株の売却を求められています。
これは、オリエンタルランドの方が京成電鉄よりも時価総額が高い逆転現象が起こっていて、含み益を株主に還元すべきと主張していることが背景にあります。
2023年10月31日時点での時価総額
・京成電鉄 0.97兆円
・オリエンタルランド 8.83兆円
ちなみに、2022年の上場廃止時点での新京成電鉄の時価総額は332億3500万円で、仮にこの分がそのまま上乗せされても1兆円に届かない程度の額となります。
明日11月1日にはこの投資ファンド代表と京成電鉄の小林社長が面会する予定となっており、この話を含めて投資ファンドを牽制する動きではないか…と当サイトでは見ています。
関連リンク
参考文献
京成電鉄「完全子会社(新京成電鉄株式会社)の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ 」