智頭急行社長の西尾氏は、鳥取県倉吉市との協議会にて「スーパーはくとを(現在の京都から)大阪へ短縮し、本数を増やすことをJR西日本が検討している」ことを明らかにしました。
京都~大阪はあまり…
スーパーはくとは、鳥取方面と京都までを結んでいる特急列車です。
関西主要3都市(神戸・大阪・京都)から鳥取県へのアクセスを担う列車として人気が高く、コロナ前は黒字を維持していました。
しかし以前鳥取県の平井知事が話したところによれば、京都~大阪間の乗車率はあまり高くないそうで、JR西日本の本音としては姫路で折返しさせたいとの本音が見えるとまで答弁がありました。
現在、スーパーはくとがJR西日本区間を走るにあたり車両使用料が発生していて、JR西日本がそれを支払っています。
姫路で折り返せば車両使用料が姫路~上郡間のみで済むため、このような発言をしているものと思われます。
しかし、一般利用客にとって乗換の心理的・経済的負担はかなり重く、また智頭急行としても直通させることで黒字化出来ている側面もあることから、到底受け入れられる提案ではなさそうです。
短縮の代わりに増便
一方、鳥取県としてはコロナで減便となったスーパーはくとを増発させたい意向を示しています。
コロナ前との比較でも80%程度まで利用者が戻っている(5月実績)他、2025年に開催される「大阪・関西万博」において、関西圏から鳥取・倉吉地方へ乗客を誘導したい思惑があるようです。
現在スーパーはくと6号・9号が臨時扱いになっていますがこれを定期便へ戻し、京都から大阪折返しへ短縮することで、更なる増発を試みるようです。
上記写真は京都駅0番線に到着するスーパーはくとの様子ですが、この光景も見納めになるかもしれません。
列車は来年で30年
また「スーパーはくと」に用いられるHOT7000系は登場から来年で30年を迎えますが、今のところ全車が現役です。
しかし経年40年に向けた車両の更新計画は必要不可欠であり、智頭急行側もそれをわかって中期経営計画に検討することを盛り込んでいます。
更にJR東海が2022年に登場させた、新型ハイブリッド気動車「HC85系」など気動車関係の技術革新が進んでいることもあり、新車開発・投入のタイミングが難しそうですね。
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参考文献