2022年5月27日0時21分頃、南海高野線の小原田車庫内にて、特急「こうや」に使用される30000系(30001F)車両が脱線事故を起こしました。
南海電鉄のサイトでは「車両不具合」としていますが、正確には脱線が正しい表現です。
ちょうど電車が出庫する線路が塞がれたことで、横側に留置されている別の特急電車(30003F・31000系)が発車出来ない事態が発生。
その影響で今日から29日までの3日間、特急「こうや」は2000系を用いた全車自由席車で運行されています。
19時追記
脱線の原因は運転士が停止信号を冒進したことでポイントが破損し、その後元に戻そうとバックした際に車輪が乗り上げて脱線したことが原因のようです。
(南海プレスリリースより)
(1)5月26日(木)、難波駅 23 時 14 分発特急りんかん橋本行きとしての営業運転を終えたのち、入庫のため回送列車として小原田車庫まで運行しました。
(2)小原田車庫に到着後、車庫内の構内運転士と車両の運転を交代しました。同構内運転士は、留置番線へ車両を移動させるため入換信号機の進行信号を確認し車両を動かすところ、停止信号の現示であるにもかかわらず車両を動かし、前方の転てつ器が正当方向に開通していない状態で進入し、転てつ器を損傷させ停止しました。
(3)その後、同構内運転士は当該転てつ器が損傷していることに気が付かず、元の停止位置まで動かそうと車両を退行させました。
車両は、当該転てつ器が損傷していたことで、難波方面から3両目(30101)、4両目(30002)の一部の車輪が脱線しました。出典:南海電気鉄道「小原田車庫内での車庫内支障について(ご報告)」
当該は30001F
車庫内の様子。右手にいる30000系がすごい様相を呈しているのがわかります。
編成名 | 基本編成 (←難波 | 極楽橋→) | 竣工日 | メーカー | |
---|---|---|---|---|
30001F | 30001 – 30100 – 30101 – 30002 | 1983.5.19 | 東急車輛 |
事故当該の車両がこちら。
別アングルから。当該車両は30002号車で、車体先頭部後方が沈み込んでいるのがおわかりになるかと思います。
脱線箇所は極楽橋寄りの先頭車と2両目の連結部分周辺です。
模型のように、パンタグラフが伸び切っていました。
関連リンク
参考文献
南海電気鉄道「小原田車庫内での車庫内支障について(ご報告)」
NHK「南海 車両基地の列車脱線 原因は運転士が停止信号確認せず」
読売新聞オンライン「南海電鉄の特急、車庫で脱線…けが人なし」