「水戸岡デザイン」は北海道のキハ143形が最後かも

「水戸岡デザイン」は北海道のキハ143形が最後かも

JR北海道が発表したキハ143形を改造した新しい列車である「スタートレイン計画」のリリース内にて、これまで様々な列車のデザインを手掛けられてきた水戸岡鋭治さんが、引退を示唆するような文面を記載しています。

 

北海道の仕事から始まり、全国区の仕事をさせていただき、最後の仕事としてJR北海道のローカル車両デザインに繋がった。

北海道で良い仕事をしようと思う。

出典:北海道旅客鉄道 1)

787系や883系「ソニック」を筆頭としたJR九州のイメージが強いですが、プロフィールで「最初の仕事は北海道」と言及されているのは意外ですね。

 

鉄道デザイナーの第一人者

水戸岡鋭治氏といえば鉄道デザイナーの第一人者で、上にも書いたJR九州をメインに、富山地方鉄道や岡山電気軌道、和歌山電鐵など様々なプロダクトを手掛けられてきました。

ところが昨年、JR九州から「かんぱち・いちろくのデザインは、水戸岡氏ではなく株式会社IFOOを起用する」という発表があり驚きをもって迎えられていましたが、まさか引退へのフラグだったとは…。

鉄道ジャーナル2023年10月号内に「ドーンデザイン研究所を解散して一線を退きたい」という水戸岡氏からの言及があったようです。原文は未確認ですが、参考情報として記載しておきます。

 

 

プロダクトの代表例

デザイン顧問を務めたJR九州を筆頭に、日本中様々なプロダクトを手掛けられています。

JR九州

水戸岡デザインといえばなんといってもJR九州ですね。それもあってか、九州の電車はどれを見てもおしゃれなんですよね。

同社の看板列車である「ななつ星」も、水戸岡氏が手がけられています。

【代表例】

・783系
・787系(つばめ)
・883系(ソニック)
・885系

・800系(九州新幹線)
・77系(ななつ星)

 

岡山電気軌道

実は岡山は水戸岡さんの故郷でもあり、その縁で地元の市民グループからの要請を受けた結果、LRVのパイオニア的存在である岡山電気軌道「MOMO」のデザインを担当。

これをきっかけに親会社である両備グループのデザイン顧問となり、後輩の「MOMO2」や「KURO」、岡山電気軌道のバス、グループ会社である和歌山電鐵のデザインも担当しています。

 

和歌山電鐵

和歌山電鐵では「いちご電車」「おもちゃ電車」を筆頭に、近年では「たま駅長」をイメージした貴志駅のデザインも手掛けられました。

富山地方鉄道

富山地方鉄道では既存の特急電車である16010形を改造。ベースはそのままに「アルプスエキスプレス」としてリボーンさせています。

 

若桜鉄道

鳥取にある三セク「若桜鉄道」でもプロダクトを手掛けられています。

 

京都丹後鉄道(北近畿タンゴ鉄道)

最後は丹後の京都丹後鉄道。ここでもKTR8000形を「丹後の海」としてリメイクしています。

 

関連リンク

【JR九州】水戸岡デザインでない「新D&S列車」が由布院に2024年デビュー

電車の「流行デザイン・顔つきのトレンド」を振り返る【特集】

参考文献

  1. 北海道旅客鉄道「スタートレイン計画 始動!

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