【筑後市公式ホームページ新着情報】JR九州ダイヤ改正(2022年9月23日)に関するアンケート調査結果を公表します https://t.co/cI6gvJWqj4 (筑後市公式ホームページ内当該ページにリンク)
— 筑後市 (@chikugocity) December 8, 2022
筑後市は、JR九州が9月に行ったダイヤ改正についてアンケートを取り、その結果を公式サイト内で発表しました。
その結果、「大変不満」と感じたのが73%、「やや不満(19%)」もあわせた「不満」全般の数字が92%にも上ることが明らかとなっています。
個人が発信すると主観的な意見になりがちなことや、意見としての総数が少なく説得力に欠けがちですが、こうして多数のコンセンサスが反映される行政が直接発信すると、大きな意義がありますね。
筑後市ってどこ?
筑後市は、福岡県南部に位置する都市です。JR九州としては鹿児島本線の管轄となり、筑後市の中心駅である羽犬塚駅の他、西牟田駅の2箇所が位置しています。
競合路線である西鉄はこの地を西に迂回しており、市内の鉄道はJR九州のみに限られます。
今回アンケートはWEB・調査票の2種類で募集し、応募総数は732件にも上りました。投票比率は筑後市内が51%、筑後市外が48%とほぼ拮抗しています。
市外と回答した方の居住地は八女市・福岡市・久留米市で半数越え程度でした。
辛辣な意見の数々
アンケートの回答を見ていくと、不満点としては
・快速列車の本数が減った(494件)
・夜の列車本数が減った(413件)
・乗り換えが不便になった(385件)
・朝の列車本数が減った(376件)
・朝のラッシュ時の混雑が増した(331件)
・駅員が不在で不便(328件)
…などなど非常に多岐にわたっており、逆に「不満な点はない」と回答したのは僅か19件だけと、いかに今回のダイヤ改正が市民に打撃を受けたのかがわかります。闇深…
駅員が不在の項目については、在室時間が7時半~12時のみとかなり少なく、定期券が発行できないことを理由にあげています。
改善してほしい点についても、やはり「快速列車の本数」「列車本数」を増やしてほしいという意見が多数を占めました。
自由記入欄がすごいことに
こういったアンケートでの自由記入項目は無記入・余白が多いですが、今回のアンケートでは全732件中344件の自由意見が寄せられており、いかに不満が高まっているかがわかりますね。
一部を抜粋すると…
・毎日電車が遅れて着く。
・夕方の列車本数が減った。車両数が減った。(2両の電車がかなり増えた)
・コロナでも電車本数が減ってしまったにも関わらず、⻄九州新幹線開通により乗り換えの電車が悪く、30分以上帰宅時間が遅くなったので、少なくとも以前に戻してほしい。
・羽犬塚駅に特急が止まるので筑後市に住むことを決めたのですが、止まらなくなり、快速の本数も減り、不便でしかありません
・快速が減ったのが最もつらいです。次から車にしようかと考えています。また、通勤・通学客のことを思うと今回の改正は更に大変だろうと思うので、このダイヤは非常に残念です。2018年にも大規模ダイヤ改正があって、また数年以内に大規模な改正をするかもしれないと思うと次はどんなダイヤになるか恐ろしいです。
・35分以上電車が来ない時間帯があって困る。待合室もないので冬は凍える。
・813系の減らした座席を戻してほしい。
・元のダイヤに戻すだけでいい。出典:筑後市 1)
などなど、非常に辛辣な意見の数々が並んでいます。
サービス内容がダウンするダイヤ変更を「改正と書くのはおかしい」という意見がありますが、いまだかつてここまで「改悪になったダイヤ」もなかなかないのではないでしょうか…。
上場ゴール?
2016年の上場から6年で、急速にサービス・利便性が悪くなっていくJR九州。
以前もお伝えしましたが、反対側の路線である日豊本線でも同様の意見が頻出しており、労働組合が苦言を呈する事態となっています。
華々しく開業した西九州新幹線の裏で、まるで「浪漫鉄道から不満鉄道」になったかのような悪化ぶりが続いています。無理な上場ゴールの失敗例として語り継がれないことを願います…。
関連リンク
参考文献
- 筑後市「JR九州ダイヤ改正(2022年9月23日)に関するアンケート調査結果を公表します」2022年12月8日