JR九州の労働組合である国労九州は、2022年6月16日付けの機関紙において、
JR九州が長崎・熊本・鹿児島各県内における車掌を廃止する意向であると報じています。
華やかな裏側で…
西九州新幹線の開業がもうまもなくであるJR九州。
一見華やかな新線開業ですが、そのダイヤ改正に合わせて裏側では大鉈が振られはじめているようですね。
国労九州によると、このようなプランが提示されているとのこと。
・長崎、熊本、鹿児島の車掌を廃止
※7 月 1 日以降 2 日目の面談を行う。
希望する転勤先、家族状況等。嘱託社員は基本出向とし、会社・勤務先・仕事内容を説明する。
単身赴任の場合や家族で引っ越した場合、寮・社宅料は免除する。ダイヤ改正以降 9,10 月に退職する場合について一時金 300 万円を支給する。出典: 国労九州 1)
つまり、現在長崎(在来線)・熊本・鹿児島で車掌として勤務されている方は、それ以外の九州各県へ引っ越すか、別業務への転換を図る必要がありそうです。
また別件では、ワンマン拡大や減便などで将来的に運輸関係の人員を127名減らす大規模な計画を建てています。
ワンマン化した香椎線では無人駅での不正乗車が相次いでいるにも関わらず、「乗客の良心に委ねる」と実質的に放置していますが、車掌常駐の人件費よりも不正乗車を放置している方が、結果的に安くつくということなのでしょうか
今後、それぞれの地域でもそういった問題が増えてくるかもしれませんね…
鉄道は赤字
JR九州は、昨年度の鉄道事業が222億円の赤字でした。
会社全体としては不動産や建設業などで埋め合わせてはいますが、余談を許さない状況です。
そのような切羽詰まった状況とはいえ、あまりにも急な施策が続くと乗務員・利用者共にかかる負担が大きくなりそうですね…。
関連リンク
参考文献
- 国労九州 第132号「やりたい放題の合理化内容!」2022年6月16日
- 西日本新聞『「今度払う」無人駅で不正乗車相次ぐ JR九州は良心頼み…憤りも』