【リニモ】幻の09編成、今日から運行開始へ

【リニモ】幻の09編成、今日から運行開始へ

愛知高速交通は、リニモの100形09編成を10月13日から運行開始すると発表しました。

最初の運用は愛・地球博記念公園駅9時40分発の藤が丘行きとして運行予定です。

一見新型でもなく、なんてことない普通の100形に見えますが…少し事情があるんです。

 

胸熱展開

文字通り、09編成はリニモ100形の9番目となる車両です。

当初リニモは全8編成となる予定でしたが、2005年にこの地で行われた愛・地球博にてリニモの小さな輸送力を懸念した日本国際博覧会協会によって、もう1本追加で09編成が製造されました。

博覧会終了後、元々予定になかった09編成は運用から離脱し、伊藤忠商事を経て輸出用のインフラ研究を目指していた三菱重工三原製作所へとわたり、同社工場内にて留置されてきました。

離脱から10年の時を経た、2017年。

リニモ沿線に「ジブリパーク」の建設が計画されたことにより、輸送需要の伸びが見込まれたことから、愛知高速交通は三菱重工にて眠っていた09編成の買い戻しを打診しました。

特殊な形状であるリニモ車両を1編成だけ追加製造するのが、費用との割に合わなかった為です。

最初は断っていた三菱重工でしたが2018年に事業見直しを開始し、不要となった09編成を30万円で愛知高速交通へ譲渡。

2019年10月にトレーラー陸送で、愛知県長久手市まで09編成は再び帰ってきたのです!

その後再整備が行われ、2021年12月からは試運転を開始。そして今日、復活となったのでした。

昔離れた仲間がまた帰ってくる、ジャンプもびっくりの胸熱展開ですね。

 

 

09編成の年表

  • 2005年3~9月:輸送力の懸念から、財団法人日本国際博覧会協会が1編成(09編成)を追加所有。
  • 2006年4月:愛知万博終了後、システムの海外展開を見込んで伊藤忠商事へ売却(この時点では長久手市内に留まる)。その後、三菱重工業株式会社に再譲渡
  • 2007年1月:長久手市のリニモ車両基地(長久手市)から三菱重工業株式会社三原地区事業拠点(広島県三原市)へ移送。09編成が長久手市を去る

(この間何もなし)

  • 2017年6月:ジブリパーク開園に伴う輸送人員の増加を見据え、リニモの1編成追加について検討開始
  • 2018年11月:愛知高速交通、三菱重工エンジニアリング株式会社を訪問
  • 2019年4月:愛知高速交通、三菱重工から09編成を30万円で購入
  • 2019年10月:大型トレーラーでの陸送で、広島県三原市から愛知県長久手市のリニモ車両基地へ移送
  • 2019年10~11月:愛知高速交通ろメーカーが09編成の点検を実施。
  • 2019年11月:点検の結果、致命的なダメージは認められなかったことから、朝夕の混雑緩和、ジブリパーク開園に伴う増客対応に備え、2022年秋までの完了を目指して再整備を行うことを決定。(整備費用約3億円)
  • 2021年11月:車両整備をおおむね完了
  • 2021年12月:夜間試験走行に成功。その後も試運転を実施
  • 2022年10月:運行開始予定

 

 

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参考文献

愛知高速交通「09編成は10/13(木)から運行開始します!

愛知県「【変更】【知事会見】ジブリパーク開園に伴い、リニモを1編成追加します!

中日新聞「リニモ、幻の「09」編成が17年ぶり復活 ジブリパーク開園見据え輸送力強化」、2022年9月29日

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