出典:名古屋市「Smart Roadway Transit構想」
名古屋市は、名古屋市都心部における回遊性向上や賑わいの拡大を図るため、新たな街中の交通機関としてSRT構想を発表しました。
SRTとは「Smart Roadway Transit」の略語で、LRTやBRTとは違う新しい移動手段を謳っていますが、定義的にはタイヤを用いて一般道路を走行するためBRTになるでしょうか。
出典:名古屋市「Smart Roadway Transit構想」
名古屋駅にリニアが開通するのが2027年ですが、それにあわせて名駅地区・栄地区の開発需要が高まっており、またインバウンド観光客のさらなる増加も見込まれています。
特にインバウンド観光客は不慣れな街中に戸惑いがちで、地下鉄だと上下移動や乗り換えが負担に、バスだと乗降時の段差や車内の移動が負担になるケースがあります。
インバウンド観光客が急増した京都ではバスでの輸送前提とした街づくりを行った為、京都駅前から次のバス停に到着するまですし詰めにされた状態で20分程度動けないこともあります。
また、地元の方が市バスに乗れないなど「観光公害」と称される事態が発生し、乗客に過大なストレスを強いているのが現状です。
出典:名古屋市「Smart Roadway Transit構想」
そこで、名古屋市ではSRTを名駅・名城・栄・大須の4箇所に整備し、名古屋都心部をスムーズにつなぐ横のエレベーターとして機能させたいと考えているようです。
ルートは名駅・栄をつなぐ東西ルートと、4箇所を回る周回ルートを計画しています。
運行間隔は早朝~深夜の10分以内をベースとし、名古屋市営地下鉄と連携。複数扉からの入場を可能にするために、車内での現金収受を減らしたキャッシュレスなシステムの導入を志向しているようです。
参考文献
名古屋市「Smart Roadway Transit構想」(PDFファイル)