名古屋市交通局は、1922年に市電(路面電車)が開業してから100周年を迎えたことから、記念式典を千種区の吹上ホールにて開催しました。
その中において、名古屋市交通局の新しいロゴマークが発表されています。
それがこちら。
新ロゴは交通の「交」の文字をベースとしたもので、人とのつながりを表現したとのことです。
人のつながりが街を支える
全体のフォルムは、交通の「交」を現す。下段の人の形で人(職員)が支える交通システムを、上段の人の形で活動する人と、人のつながりによる街を示す。色(青)が、信頼・誠実・安定感を象徴する。出典:名古屋市交通局 1)
デザインは名古屋市立大学大学院芸術工学研究科の森旬子教授に依頼。教授はデザイン案を2つ提案し、交通局の職員による投票で決定しました。
また、職員の制服も変更しています。
これまでの丸八マークはどうなるのでしょうか…
名古屋市営100周年の歩み
名古屋市交通局は、1898年(明治31年)に当時私設だった「名古屋電気鉄道」にまでその歴史を遡ります。
5月6日の朝9時から、笹島~県庁前間2.2kmの路線においてスタートした名古屋電気鉄道は、その後一宮や津島などへ順調に規模を拡大していきました。
しかし、どんどん高価になっていく料金や、大阪市電などの影響から名古屋市内の「電車市営論」が高まり、ついには電車や車庫に放火するなど過激な事件も発生。23両の電車が被災するなど手がつけられない状況に陥ります。
第一次世界大戦の不況や前年度の道路法制定なども後押しし、1922年8月1日に、名古屋市営の路面電車が運行をスタートしたのでした。
1957年には日本で3番目となる地下鉄(東山線)が名古屋~栄町間の2.4km区間に誕生。真っ黄色なその電車は画家の杉本健吉氏が選んだ「ウィンザーイエロー」としてあまりにも有名ですね。
現在でも、主力路線の東山線のラインカラーはこの色になっています。
今年8月からは100周年を記念して、東山線の5050系、名城線の2000系に開業当初のウィンザーイエロー1色をイメージした「黄電ラッピング電車」が来年1月まで走行中です。
関連リンク
22年ぶりに復活した、名古屋地下鉄の「黄電」を見てきました
【名古屋市地下鉄】「黄電」が復活!東山線・名城線で8月から運行へ
参考文献
名古屋市交通局「名古屋市交通局100周年記念サイト」
- 名古屋市交通局「名古屋市交通局ロゴマーク」