新快速といえば、大阪都市圏を韋駄天のごとく駆け抜けるJR西日本のエース。
そんな新快速ですが、シルバーのボディに何故か帯色が3色。青はJR西日本のカラーか…?と推測が付きますが、果たしてあとの2色はなんなのでしょうか
「関西急電」の伝統色
そもそもこのカラーリング、初代新快速である221系でも採用されている伝統の色なのです。
この歴史は古く、90年前にまで遡ります…。
1934年、関西圏を早く走る特急料金不要の電車として、「関西急電」という列車が誕生しました。今でいう「新快速」的な電車になります。
この際に使用されたのが52系という車両で、当時の技術力をもって作られたいかにも早そうな流線型電車でした。今見ても、なかなか垢抜けたクールなデザインですよね。
この52系「関西急電」で用いられたのが
・ベージュ
・ぶどう色2号
のツートンカラーでした。
この色を、関西急電を受け継いだ「新快速」が、今日に至るまで大切に使用しているのです。
伝統を受け継ぐ名車達
関西急電の末裔であり、かつて新快速を担当していた221系(3代目新快速)にも採用されている他…
4代目新快速である223系にも採用。
そして5代目新快速の225系にも、それぞれ「関西急電色」のラインカラーが入っているのです。
同じ223系でも、阪和線で使用されている電車には採用されていないあたり、いかにこの伝統色をJR西日本が大切にしているのかが伺えますね。