【御成婚記念】川崎車両、0系を「お召列車」仕様に

【御成婚記念】川崎車両、0系を「お召列車」仕様に

神戸・和田岬にある川崎車両の本社には、往年の名列車である「新幹線0系」「151系こだま形電車」が常時展示されています。

2019年から4月10日の上皇陛下・上皇后陛下の御成婚記念日にあわせて、かつて運行された「ちよだ号のHMを取付る」という粋なことを行っているのですが…

今年は御成婚65周年記念ということもあるのか、なんと「0系のお召列車仕様を再現にする」というスペシャルな状態になっています。

情報提供:はっしぃ様

 

青いライン

在来線のお召列車は、EF58形機関車やE655系など、格式の高い特別な色をしたいかにもな車両が用いられますが、新幹線ではそのような車両はありません。

この為、目印として1971年からライトの青いラインが入れられました。

今回の川崎車両で展示されている0系はこれを模したものですが、お召仕様になるのは保存車でも非常に珍しく、これまでを振り返っても例は少ない、もしくは無いのではないでしょうか…。

令和の現代にこれを見れるなんて、川崎車両さんも嬉しいことをしてくれますね。

この他、「R61」の編成番号も記載されていました。これは再現やレプリカという訳ではなく、実車通りの番号となっています。

 

ちよだ号とは

一方、ちよだ号は、両陛下が御成婚された1959年(昭和34年)4月10日と、2日後の12日に東京~伊東間で運行された臨時準急です。

列車は、当時の新婚旅行の定番地であった伊豆半島(伊東駅)まで、新婚カップル限定列車として10日・12日にそれぞれ1往復づつ走りました。

【4月10日】
往路:東京16:45発→伊東18:53着
復路:伊東19:18発→東京21:17着

【4月12日】
往路:東京7:30発→伊東9:29着
復路:伊東10:43発→東京12:47着

 

当時の151系は大阪~東京間を結ぶ「特急こだま」として運行している、国鉄特急のフラッグシップ電車でした。

その花形特急電車151系を、祝賀ムードを盛り上げるために敢えて準急として使うのですから、利用者・ファン共に大きな驚きを持って迎えられたことでしょう。

この素敵なヘッドマークは、石川県の団体「ボンネット型特急電車保存会」から寄贈を受けたものだそうです。

この「ちよだ号HM」取付については2019年から毎年行っているようで、今年で5回目となります。

列車の前には簡単な解説も添えられていました。

ちよだ」の名前は、皇族の居住地が「東京都千代田区」であることに由来します。

ちなみに、この「ちよだ号」は東京~熱海間で運行された…とありますが、各種文献 2)を見ていると東京~伊東間での運行だったようです。

 

関連リンク

東京・原宿にある「皇室専用ホーム」を見てきました

伝説のお召し機関車「EF58形61号機」を見てきました

 

参考文献

  1. 産経新聞「幸せ運んだ新婚旅行列車 2日間だけの運転、豪華編成の急行」、2020年4月9日
  2. 保育社「電車のアルバム」、星晃, 久保敏 編、1962年

 

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