京福電鉄と親会社である京阪電鉄は、現在西院駅付近にて稼働中の踏切に遮断器を設置すると発表しました。
一見遮断器をつけるだけ…と思いがちですが、実はこの踏切は昔ながらの電鐘式踏切が置かれており、それらも含めて更新される(=なくなる)可能性が浮上しています。
【3/22追記】電鐘式踏切は生き残るようです!朝日新聞が報じています。よかった…!
工事の概要
工事期間:2024年3月上旬~3月下旬
供用開始:2024年3月末
①踏切遮断機設置:8台(車道用:屈折式4台、歩道用:一般型4台)
②踏切支障報知装置設置(手動押しボタン式):4ヶ所
③ATS装置設置(踏切異常時に電車を自動停止させる装置):2ヶ所
④車線ライン引き直し(踏切遮断機を設置する中央分離帯を設けるため):整備箇所の東西約100メートルの区間
踏切は遮断器と警報機、並びに信号システムが連動して機能するので、これは更新される可能性が強めですね…。
現在の様子
この場所は、京都市のメイン道路である四条通と嵐電が交差する踏切です。
ご覧のように現在は遮断器がなく、信号が赤になることで車側が止まり、嵐電がゆっくりと進んでいく形になっています。
個人的には「嵐電らしい風景」の1つで好きだったのですが、リリースによると
歩行者が接近中の電車の直前を横断されることや、四条通を通行する自動車の停滞の一因となる
と説明されており、あまり交通的にはよろしくない状態であるようです。
また、この踏切は今では少なくなった「電鐘式」の鐘が設置されています。
現在の踏切はスピーカーから警報音が出るタイプが主流ですが、この電鐘式踏切は物理的に鐘を叩いて警報音を出しています。
鈴川絢子さんの動画でも取り上げられていますが、どこか味のある音がしていますね。これが電鐘式踏切の魅力です。
昭和期の踏切は大抵このタイプがメインでしたが、スピーカータイプが主流になってからは姿を消しつつあります。
はっきりと「電鐘式が消える」と明言されているわけではありませんが、消滅する可能性はかなり高そうです。
果たしてどうなることでしょうか…。
関連リンク
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参考文献
京福電気鉄道「四条通・嵐山本線軌道交差部への踏切遮断機設置について」