【JR貨物】八戸-大阪を結ぶ米専用「全農号」を運転開始へ

【JR貨物】八戸-大阪を結ぶ米専用「全農号」を運転開始へ

JR貨物は、米輸送の専用貨物列車「全農号」を2023年11月5日から運行すると発表しました!

これは全国農業協同組合連合会(全農)との共同プロジェクトで、物流の2024年問題にいち早く対応し、これまでトラックにかかりきりであった輸送手段を鉄道にも振り分け、西日本・東海地方への米の安定供給ルートとして機能させるものです。

物流の2024年問題とは

時間外労働(残業)の規制は月45時間、年間360時間まで」とする法律が、実質的に2024年から効力を発揮する問題のこと。
要はトラックドライバー1人あたりの業務負担率が下がることで、輸送を担える人材が少なくなることを指す。

東北~関西は距離が長いだけに、トラックでは労働時間の長期化に繋がることから対応策が練られていました。

初運行となった11月6日は、EF510-12号機が担当しています。

 

「米」の機関車

出典:全国農業協同組合連合会(JA全農)、全農物流株式会社、日本貨物鉄道株式会社 1)

プレスリリースでは、EF510形515号機(北斗星塗装車)がヘッドマークを掲げている様子が伺えます。

週末のダイヤを利用する」とあることから、週1での輸送形態となるでしょうか。

東奥日報によると当面は月2回運行で、2024年度から週1回の運行を目指したいと書かれています。

 

ダイヤは?

この貨物列車「全農号」は八戸貨物駅を土曜日に出発し、秋田貨物駅・新潟貨物ターミナル・金沢貨物ターミナルでそれぞれの産地から米を積載。翌日曜日の夕方に大阪・百済貨物ターミナル駅にてコンテナ100基(約500t)の米をおろし、全国へ輸送するというものです。

全農号はこれまで数回の試験運転を行っています。

1度目:2023年2月19→20日(玄米)
2度目:2023年3月5日→6日(玄米)
3度目:2023年7月2日→3日(精米・大豆)

2度目の輸送について書かれたサイトによると、朝7時半に八戸貨物駅を出発し、翌3月6日の17時半に百済貨物ターミナル駅へ到着したとの記録があります。

このことから今回設定されるダイヤは「朝出発して夕方到着」とあることから、大阪・百済貨物ターミナル駅へ到着する時間もおそらく17時頃なのでしょうか…?

これに近いダイヤは、4076レ(八戸18:07→㋵→百済貨物ターミナル駅17:22着)がありますが、このスジに載ってくるのでしょうか…?

 

課せられた条件

JR貨物は全農からの打診を受けた際、貨物列車の設定には「最低80基のコンテナを動かすこと」を条件としていました。

これに応えるべく、東北だけならず新潟県や北陸などからも米を積載してこの条件を達成。1度目は97基、2度目は100基のコンテナを積むことが出来たそうです。

百済貨物ターミナル駅到着後は、関西はもちろんのこと、東海・中国・四国地方へも納品されたとのことです。

 

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参考文献

  1. 全国農業協同組合連合会(JA全農)、全農物流株式会社、日本貨物鉄道株式会社「米専用列車「全農号」 11月から運行スタート ~鉄道へのモーダルシフトにより2024年問題へ対応~
  2. 全農「米専用列車「全農号」 11月から運行スタート ~鉄道へのモーダルシフトにより2024年問題へ対応~
  3. カーゴニュース「「24年問題」見据え、米専用列車を試験輸送=JR貨物/JA全農
  4. JAcom「23年度に米運搬専用貨物列車定期化も 2度の試験輸送で手ごたえ JA全農

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