千葉県の銚子電鉄といえば、限界を極める鉄道会社として有名です。
そんな同社の主力商品は鉄道業…ではなく、ぬれ煎餅。
売上の80%を鉄道”以外”が稼ぎ、帝国データバンク社にも業種を「米菓製造」と書かれていることは数年前に話題となりました。
大阪に住んでると600km東は遠すぎて買う機会もなかったのですが、今回、西日本一の鉄道書籍・グッズを置く旭屋書店なんばCITY店さんで取り扱いがあったので買ってみました。
せんべいの内容
\ドーン/ こちらがぬれ煎餅です!
1セットで5枚入り、直径10cm程度のぬれ煎餅が入っています。お値段は500円でした。
厚み的に二枚あるのかと思いきや、1つの小袋に一枚が入っていました。
ぬれ煎餅の歴史
そもそもなぜ電鉄会社の銚子電鉄がこれを売っているのかというと、ちょっとした理由があります。
まず、銚子電鉄の所在地である千葉県銚子市は醤油や米の名産地。古くからこれらを用いる「ぬれ煎餅」を製造していて土壌が整っていました。
続いて、2004年に当時の内山健治郎社長が1億1000万円もの会社のお金を横領する事件が起きます。
これを受け業務上横領の疑いで社長は逮捕。会社としても多くの負債を背負い、社長が逮捕されたことで千葉県や銚子市からの公的支援も打ち切られるという四面楚歌な状況でした。
お金が不足したことで電車の検査すらままならない状態となった銚子電鉄は、地元の名産品である「ぬれ煎餅」をオンライン販売することを思いつき、2006年から販売開始。
当時の経理課長が
「ぬれ煎餅を買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです」
というキラーワードと共に自社サイトへ掲載したところ、Webサイトやメディアの間で話題となってあっという間にバズり、無事電車の検査費用を拠出することが出来たのでした。
現在でも子会社や関連会社などではなく、銚子電鉄自体が製造・販売しています。
味は
その味は……食べてみたのですが、なかなかの濃い味でちょっとキビシイ。濃口醤油文化の関東では受ける味なんでしょうか。
「ぬれ」というだけあって予想以上にしっとり。せんべいに水を含ませたような感じで食感はなかなか良い感じでした。
種類は3つあり、それぞれ
・赤…濃い口味(最初に考案されたタイプ、濃いめ)
・緑…甘口(醤油と砂糖)
・青…うす口味(だし風味、濃さ控えめ)
となっています。
今回買ったのはファーストバージョンの「赤」だったので、緑や青だとまた違うのかもしれません。今度買う時は青にしようかな…
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