鉄道会社のキャッチコピー、集めました。

鉄道会社のキャッチコピー、集めました。

皆さんは「キャッチコピー」って、知ってますか?

宣伝や広告などにおいて、思わず見た人の心をグッと捉え、何らかの活動を促す文章のことです。

 

インターネット上の海には「名キャッチコピー集」「秀逸なキャッチコピー集」などのエントリはたくさんあれど、意外と鉄道に絞ったものってないんですよね。

そこで、今日は鉄道会社のキャッチコピーの中で、私が「これはいいな」と思ったもの、もしくは皆さんの評判が良かったものを中心にピックアップしていきたいと思います。

 

 

JR東海

帰ってくるあなたが、最高のプレゼント

1990年、有名なCM「クリスマス・エクスプレス」で使われたコピーです。

使われたのは、1989年の初代クリスマス・エクスプレスで登場した深津絵里さんバージョン。

 

その他

・そうだ京都、行こう
「そうだ京都、行こう」も良いと多くご意見を頂いたのですが、実はこれまで関西では殆どと言っていいほど流れないCMでした。むしろ、マンガなどの媒体が間接的に広め、それで周知されてきた形です。

 

・距離に負けるな、好奇心
1988年の民営化の際に使用されたコピー。

・のぞみは、かなう。
2003年の「のぞみ」号大増発のダイヤ改正時に用いられたコピー。TOKIOが登場したカッコいいCMを覚えておられる方も少なくないはず。
ちなみに東海道新幹線の車内放送では、現在でもTOKIOの「AMBITIOUS JAPAN!」が使用されています。

 

 

京阪電気鉄道

京阪のる人、
おけいはん。

関西中で一躍有名になり、もはや知らない人はいないほどの名コピー。

2000年12月に初めて登場したこのコピーは、以後20年が経った現在でも使用され続けています。

 

「おけいはん」とは、「けいさん」「けいこさん」を表す関西弁です。

3年ごとに出演する人物が代わり、現在は7代目おけいはん(中川可菜さん)が演じられています。

 

 

 

 

Osaka Metro

次の 大阪へ 向かいます。

2018年、大阪市営地下鉄から民営化した際に用されたコピー。

そこには民営化を経た先の輝かしい未来だけではなく、次がどうなるかという不安を、地下鉄が走る姿と重ねた良コピーだと思います。

その他

その夜、御堂筋線は眠らない
 2020年の御堂筋線ナイトエコノミー実験で用いられました。

 

 

京都市営地下鉄

地下鉄に 乗るっ

赤字にあえぐ京都市交通局の、乗車促進キャンペーンで用いられているコピー。

2010年から中期的視点に立ちブランドイメージ向上を目指したプロジェクトを実行しています。

 

 

阪神電鉄

またずにのれる
阪神電車

昭和12年には既にあったPRコピー。これほど明確でわかりやすく、現在でも通用するコピーがあるでしょうか。

その名の通り、当時としては画期的な12分間隔を実現。「阪神電車といえば待たずに乗れる」を令和の現代にまで根付かせた、優秀なコピーですね。

むしろ「待たずに乗れる」が有名過ぎて、本当に使われたのか検証するのが大変だったレベル…。検証に協力していただいた中村屋与太郎様、ありがとうございました。

 

その他

・たいせつを、ギュッと。
 現行で使用している阪神電車のコピー。

 

 

阪急電鉄

綺麗で早うて。ガラアキで
眺めの素敵によい涼しい電車

大正9年の夏の新聞に掲載された、自虐のキャッチコピー。

当時の阪神電車のライバルだった阪神急行電鉄(阪急)は、優勢だった阪神に対抗して自虐とも言える宣伝に出ます。

当時の阪急神戸線は文字通りガラ空き(ガラガラ)で、阪神電車よりも山手を走ることから眺望がよく、六甲山から来る風が心地よい電車だったそうです。

 

 

南海電鉄

関空へはラピートが
はるかにお得

2000年頃のコピー。

大阪~関西空港へは、南海電鉄が特急「ラピート」を運行していますが、そのライバルがJR西日本の特急「はるか」なんです。

日本にしては珍しい(暗喩かつ間接的ではありますが)比較広告であることも注目です。

 

その他

愛が、多すぎる。

 

JR西日本

三都物語

JR分割民営化後、1990年からスタートした観光キャンペーンのコピー。「三都」とは神戸・大阪・京都を指します。

旅情を誘う、哀愁のある歌声の谷村新司氏を起用したCMキャンペーンは、JR西日本史に残る名広告となり、トワイライトエクスプレスのチャイムとしても使用されました。

 

その他

・それは西にある
 瀬戸内観光キャンペーンで用いられたコピー。

・Japanese Beauty Hokuriku(JR東日本と共同)

 

 

JR九州

愛とか、勇気とか、
見えないものも乗せている。

1993年のJR九州の宣伝コピー。コピーライターは仲畑貴志氏です。

 

 

JR東日本

行くぜ、東北。

2011年、大震災でダメージを負った東北を元気づける名コピー。JR東日本は良いコピーがたくさんありますが、個人的にはこれが一番。

「行くぜ」という兄貴分の頼もしい言葉に、観光に行って東北を盛り上げようとする気概が伝わってきます。

 

その他

・ぜんぶ、雪のせいだ
有名なJR SKISKIで使われるフレーズ。雪害が多くなってからは自粛気味。

・日本を1枚で。
ICカード「Suica」のキャッチコピー。わかりやすい。

・ヤッパシンカンセンダッタンジャナイスカネー
CM「SNOW TRAiNG」に出てくる、ネット界隈にだけ超有名な台詞。

 

 

 

名古屋鉄道

待っている人がいる。
それだけで、
明日もがんばれる。

2006年8月の名古屋鉄道(名鉄)のコピー。

どこか暖かい、優しいコピー。名古屋鉄道で通勤される方向けのメッセージでしょうか。

この後「行ってらっしゃい、お帰りなさい、名鉄です。」と続きます。

 

その他

フィクションじゃ感動できないという方へ。…2018年

友達だと思ってた。花火を2人で見るまでは。…2015年

 

 

西日本鉄道

西日本
手伝う
株式会社。

1988年のコピー。

この年はJRが民営化したことで、似た名前の「西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)」が生まれたこともあるのか、「西日本」を意識したコピーが生まれています。

 

その他

歩きたかったので、バスに乗りました。

人生観が変わんないぐらいの旅がいいな。

 

 

小田急電鉄

きょう、ロマンスカーで。

ロマンスカーといえば、関東の方が特別な思いを寄せる温泉街「箱根」へアクセスする、小田急の看板特急。家族で、カップルで、みんなで箱根へ行く…そんな特別な日を体験するための、特別な存在。

展望席がないロマンスカーだと利用率がガクッと下がってしまうほど、思い入れのある特別な電車です。

 

 

東武鉄道

パパは 地球は守れないけど
線路は守れる。

東武鉄道の採用ページに掲載されている、ちょっとグッとくるコピー。

「地球」という大きなスケールと自分とを対比させ、そこに家族との絆のフレーズを入れることで嫌味じゃなく説得力のあるコピーが生まれました。

 

 

銚子電鉄

電車なのに自転車操業…

最後は、銚子電鉄の自虐系のコピー…というか、本音をご紹介。

自虐で愛される戦略を取った銚子電鉄。東京商工リサーチでの業種に「本業は米菓製造」と書かれるなど散々な扱いですが、自転車操業で今日も元気に運行しています。

 

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