叡山電鉄は、2023年4月1日に現行運賃を値上げすると発表しました。
初乗り運賃は現行の210円→220円に、最長区間となる出町柳~鞍馬間の運賃は430円→470円と距離によって値上げの幅があります。
<定期券などその他価格表については公式PDFから御覧ください>
投資計画
また、今回の発表では、今後数年間の設備投資計画もあわせて発表。
趣味的な見地から注目するポイントは、「製造から30年を超えた車両の改修工事」でしょうか。
工事メニューとしては、<台車の更新・スタンションポール新設、車いす・ベビーカースペースの設置、行先表示幕の多言語化>を実施するとしています。
改修される両数の内訳については、以下のように発表がありました。
・2023年度…2両
・2024年度…1両
・2025年度…1両
叡山電鉄で「経年30年を超える」というと、単車のデオ700系(1987~1988年、上の写真)と2両編成のデオ800系(1990年~1995年、最初の写真)が当てはまります。
現在叡山電鉄ではデオ700系の更新工事を順次実施しており、4両が更新済みとなっています。
更新済み…デオ712号車、デオ722号車、デオ731号車、デオ732号車(ひえい)
未更新…
デオ710系…デオ711号車
デオ720系…デオ721号車、デオ723号車、デオ724号車
今後4両ということはデオ700系の残未更新本数とぴったり一致しますね。
2年程度の違いなれど、やはり700系を優先的に更新していくのでしょうか。
その他設備投資計画
車両以外にも様々な設備投資計画が発表されています。詳しくは以下の通りです。
①駅改良工事
2023年度に茶山駅(茶山・京都芸術大学駅に改称予定)へスロープを設置し、バリア
フリー対応をいたします。
【投資額 131百万円】②駅務機器更新工事
老朽化した自動券売機や自動改札機、ICチャージ機を計画的に更新し、快適にご利用いただ
けるよう努めてまいります。
【投資額 112百万円】③車両改修工事
製造から30年を超えた車両を順次改修し、長寿命化を図るとともに、台車の更新、スタン
ションポール新設、車いす・ベビーカースペースの設置、行先表示幕の多言語化等を実施してい
ます。今後は2023年度に2両、2024年度と2025年度に各1両の改修を予定していま
す。
【投資額 457百万円】④軌道改良工事
老朽化したレールを交換し重軌条化を図るほか、分岐器、道床、まくら木等を更新し、軌道の
安全性を向上します。
【投資額 197百万円】⑤信号設備関係工事
老朽化した連動装置、踏切保安装置、信号装置の機器を計画的に更新し、事故や故障の未然防
止を図ります。
【投資額 70百万円】⑥変電所機器更新
老朽化した山端変電所の受電設備を更新するとともに二重化を行い、故障による輸送障害を未
然に防止します。
【投資額 100百万円】出典:叡山電鉄 1)
関連リンク
参考文献
- 叡山電鉄「鉄道事業の旅客運賃改定申請について」、2023年2月10日