三重県を走る伊賀鉄道。JR関西本線が走る伊賀上野駅から近鉄大阪線が走る伊賀神戸駅までを結ぶ路線です。
全線が伊賀市内で完結する市内高速鉄道といった趣きであるこの路線は、年間135万人近くの利用者があります。
そんな伊賀鉄道は東急電鉄から車両を導入しており、基本的には同じ顔つきなのですが……、実は、京阪電車の座席があることをご存知でしょうか。
私もこちらのブログさんで初めて知り、ちょうど伊賀方面へ用事ができたこともあり見てきました。
忍者の里
伊賀は三重県の内陸にある、伊賀忍者で著名な街です。四方を山に囲まれた盆地で、朝は綺麗な靄がかかって幻想的な風景が広がります。
外部から来る場合は、車だと名阪国道の伊賀インター、鉄道では近鉄「伊賀神戸駅」やJR「伊賀上野駅」あたりが最寄りになります。
この環境が、あの有名な伊賀忍者が育まれた場所なのか~と思うと、不思議な感じです。
伊賀鉄道の本社がある上野市駅にやってき……忍者市駅!?
以前来た時にはこんあんではなかったんですが、いつのまにか忍者推しがすごくなっていました。
度肝を抜かれた駅舎とは異なり、駅名標はシンプルなスタイルでちょっと一安心。丸ゴシックなフォントにどこか京成っぽさを感じるのですが…スーボでしょうか
冒頭でも書きましたが、伊賀鉄道では元東急の1000系をベースに長津田工場で2連に改造した車両が用いられています。
[モ200]-[ク100]の、シンプルな1M1T編成です。
忍者列車に
伊賀鉄道といえば、やっぱりこのインパクト抜群の忍者列車。
東急車両をベースに、松本零士さんのデザインで全面ラッピングされたものです。言われてみれば目がメーテルに似ていますね…
早速乗車してみましょう
…ん?
んん???????
この座席、この持ち手、なーんか見たことある……
そう、この座席は京阪9000系に使われていたノルウェー・エクネス社製のものなんです!
こちらが京阪9000系時代の座席。独特の形状や持ちてからすぐにそれだとわかりますね。
9000系だけでなく、最近では京阪8000系のものもセットされていました。
こちらは固定式の9000系と異なり元々は転換クロスですが、固定化されており転換出来ないようになっています。
保守費用もあるのでしょうが、伊賀鉄道の全線は短距離なのでコスパも悪いのでしょうね…
座席と編成表
編成名 | 基本編成 ←伊賀神戸 | 伊賀上野→ | ラッピング | 座席転用元 | |
---|---|---|---|---|
201F | モ201 – ク101
| 忍者列車 青 | 京阪9000系 | |
202F | モ202 – ク102
| 忍者列車 ピンク | 京阪9000系 | |
203F | モ203 – ク103
| 原色 | 京阪8000系 | |
204F | モ204 – ク104
| ふくにん列車 | 京阪9000系 | |
205F | モ205 – ク105
| 忍者列車 緑 | 京阪8000系 | |
余談:VVVFも
ちなみにこの伊賀鉄道200系、VVVFにも京阪と同じ東洋電機製が採用されています。
厳密には東急時代からの流用品で、東急も東洋電機のVVVFインバータが使用されています
独特なあのサウンドを聞きながら座席に座り揺られていると、まるで京阪電車に乗っているかのような気持ちになります(笑)