公益財団法人日本デザイン振興会が毎年主催している「グッドデザイン賞」が、今年も発表されました。
グッドデザイン賞とは、毎年秀逸なプロダクトデザインを取り入れた製品が受賞する賞で、もちろん鉄道車両からも選出されます。
京都市交通局20系
・京都市交通局「京都市交通局20系車両」
ディレクター:京都市交通局+近畿車輛株式会社
デザイナー:近畿車輛株式会社 デザイン室+京都市交通局
以前別記事でお伝えしましたが、京都市営地下鉄烏丸線の20系車両がグッドデザイン賞として選ばれました。
京都市交通局と連名で、製造を担当した近畿車輛も受賞しています。
東京都交通局6500形
・東京都交通局「東京都交通局6500形車両」
ディレクター:近畿車輛株式会社+東京都交通局
デザイナー:近畿車輛株式会社 デザイン室+東京都交通局
「電子レンジ」「キングジム」などめちゃくちゃ言われていた三田線の6500形がまさかの受賞。
こちらも京都と同じく、連名で製造を担当した近畿車輛も受賞しています。
トレインビジョン
・三菱電機「列車内映像情報システム [トレインビジョン®]」
プロデューサー:三菱電機株式会社 伊丹製作所 村端章浩
ディレクター:三菱電機株式会社 伊丹製作所 川股正和/統合デザイン研究所 浅岡洋
デザイナー:三菱電機株式会社 統合デザイン研究所、伊丹製作所 辻田ゆきえ、交通事業部 木村淳一
今回、珍しく「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」として受賞したのは三菱電機のトレインビジョンです。
2002年に初めて採用されて以来様々な鉄道車両へ採用されており、後発品は他社から色々出ているにも関わらず、見やすく美しい電車情報案内システムのスタンダードの地位を確立しつつあります。
阪急電車のデザイン
・阪急電鉄「鉄道車両 [阪急電車のデザイン]」
デザイナー:阪急電鉄株式会社
トレインビジョンと同じく「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」として受賞したのは阪急電車のデザインです。
1910年の開業以来継承されてきたマルーン色(栗色)、マホガニー木目調の内装、ゴールデンオリーブの座席地(モケット)の3点が長年変わらず採用され、沿線イメージの向上にも一役買っています。
最近では相鉄がこの阪急の思想をマネてYNB(ヨコハマネイビーブルー)を採用したぐらいです。
駅や部品からも
この他、駅ビルなども受賞しています。
・「ロマンスカーミュージアム」- 小田急電鉄株式会社 荻本周平、鈴木彰、山本拓
・「神戸三宮阪急ビル」- 阪急阪神不動産株式会社 開発事業本部 渡海裕司、株式会社久米設計 代表取締役社長 藤澤進
・「鉄道サービス [買い物列車~走るスーパーマーケット~]」- 東京都市大学 准教授 西山敏樹
・「The Moving Kitchen」- J.C. Architecture (Taiwan)
【参考】過去のグッドデザイン賞受賞
鉄道車両
・JR西日本 「WEST EXPRESS 銀河」117系(2021年)
・JR東海「新幹線車両 [N700S系]」(2021年)
・東京メトロ18000系(2021年)
・アストラムライン7000系(2021年)
・近鉄80000系「ひのとり」(2020年)
・大阪モノレール3000系(2018年)
・JR西日本35系客車(2018年)
・JR西日本 85系「瑞風」(2017年)
・東武70000系(2017年)
・JR西日本225系(2011年)
・京阪3000系(2009年)
施設等
・南海 「なんばEKIKAN」(2019年)
・大阪市高速電気軌道「Osaka Metro ブランディング」(2018年)
・富山市「富山駅前広場、高架下自由通路、LRT軌道」(2017年)
関連リンク
参考文献
公益財団法人日本デザイン振興会「2022年度グッドデザイン賞」各ページ