京阪電鉄における、歴代自動放送システムの歴史についてまとめました(マニアック)
現行の駅放送システムは2007年6月頃に導入されたもので、女声には下間都代子さん、男声には三原徹司さんが採用されています。
自動アナウンスシステムのフォーマットは以下の通り。
1987年~2003年(初代)
1987年12月から導入された自律分散式列車運行管理システム。京阪電鉄としては初めての自動放送システムです。
♪(4点ジングル)
【行先・種別・両数案内】
まもなく 2番線に 京都出町柳行き 特急が 8両で 参ります。【途中の停車駅案内】
停車駅は、七条、四条、三条です。【先着次着案内】
(一部列車では先着案内も行われていたようです)【発車案内】
2番線の 京都出町柳行き 特急が 発車致します。扉にご注意下さい。【発車ベル/メロディ】
(途中駅の場合はベル、始発駅はメロディ)
2003年~2009年(2代)
2003年9月のダイヤ改正から採用されたタイプ。この時から、現在の声を担当しているお二方に切り替わりました。
声質やメロディなどは現代っぽくなりましたが、基本的なシステム部分では旧システムをそのまま受け継いだような雰囲気です。
この時から種別と行先のナレーション順が入れ替わっています。
この2代目については京阪のリリースでも特に言及がないことから、システムはそのままに声優さんと種別など一部パーツだけを入れ替えたものと思われます。
♪(4点ジングル)
【行先・種別・両数案内】
まもなく 2番線に 準急 樟葉行きが 8両で 到着します。【途中の停車駅案内】
途中の停車駅は、京橋、守口市、萱島と、萱島から樟葉までの各駅です。【接続、先着次着、その他案内】
樟葉まで、この電車が先に到着します。
この電車は 守口市で 各駅停車に 連絡します
ホームの前の方でお待ち下さい。【発車案内】
2番線の 準急が 発車します。ご注意下さい。【発車ベル/メロディ】
(途中駅の場合はベル、始発駅はメロディ)
2007年~現行(3代)
中之島線開業を見据え、21億円を投資して刷新した新システム。2007年6月から供用開始となりました。
声を担当する方は2003年版と変わりませんが、放送内容がかなり充実しています。
放送パーツが増加したことで鳴動開始点が旧システムよりも前駅側にずらされたものと思われ、システムとしては大規模な刷新であったことが伺えます。
♪(到着メロディ)
【行先・種別・両数案内】
まもなく 2番線に 準急 樟葉行きが 8両で 到着します。【乗降扉案内】
黄色または緑の乗車口 丸印の 1番から 8番で お待ち下さい。【途中の停車駅案内】
途中の停車駅は、京橋、守口市、萱島と、萱島から樟葉までの各駅です。【接続、先着次着、その他案内】
樟葉には、この電車が先に到着します。
この電車は 守口市で 各駅停車に 連絡します【到着案内】
2番線の 電車は 準急 樟葉行きです。次の停車駅は 守口市です。【発車メロディ/案内】
(向谷実さんの発車メロディ)
2番線 準急の 扉が閉まります。ご注意下さい。
また、2008年からは向谷実さんが作曲された「全部つなげると1つのメロディになる」ジングルが採用されています。
【向谷実さん作曲のメロディ】
GENKI…大阪行き特急
MIYABI…京都行き特急
AKOGARE…大阪行き一般車
KIRAMEKI…京都行き一般車
HANAYAKA…快速特急「洛楽」
【京阪独自のメロディ】
出町柳から…旧快速特急 出町柳駅サウンド
朝靄の京橋で乗り換え…旧快速特急 京橋駅サウンド
比較
1987年~(初代) | 2003年~(2代目) | 2007年~(3代目) | |
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放送内容 | 列車接近放送 列車出発放送 列車通過放送 | 列車接近放送 列車出発放送 列車通過放送 | 列車接近放送 列車到着放送 列車出発放送 列車通過放送 |
行先表示 | 乗車位置表示 臨時種別表示 | ||
ダイヤ種別 | 15種類 | 19種類 | |
列車種別 | 9種類 | 24種類 | |
列車本数 | 不明 | 2,048本 | 3,072本 |
終夜運転対応 | ✕ | ✕ | ○ |
指令員訓練装置 | ✕ | ✕ | ○ |
情報配信システム (啓発表示等) | ✕ | ✕ | ○ |
関連リンク
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【京阪】自動駅放送の声優さんは誰?
参考文献
京阪電気鉄道株式会社「-さらなる安全・安心・円滑な運行管理をめざして- 列車運行管理システムを更新します~システム対象駅の発車メロディー。つなげて聞くと1つの曲に!~ 」