富山地方鉄道は、西武鉄道より売却されたニューレッドアロー(NRA)車両を、2月19日から運行開始すると発表しました。
富山地方鉄道においての新形式名は「20020形」となりました。
レッドアローは先代車両5000系も富山地方鉄道へ譲渡されており、2代連続で富山の地において活躍することになります。
運行ダイヤ
19日~28日までは、一般公開を兼ねて固定ダイヤでの運行となるようです。
一番列車は、電鉄富山7:00発の宇奈月温泉行き、特急運用は宇奈月温泉9:00発電鉄富山行きとなります!
【休日ダイヤ】
113 | 電鉄富山7:00→宇奈月温泉8:43 | 本線/普通 |
---|---|---|
UN2 | 宇奈月温泉9:00→電鉄富山10:10 | 本線/特急 |
323 | 電鉄富山12:02→立山13:06 | 立山線/普通 |
326 | 立山13:33→電鉄富山14:43 | 立山線 |
627 | 電鉄富山15:08→岩峅寺15:43 | 上滝線/普通 |
632 | 岩峅寺16:24→電鉄富山16:58 | 上滝線 |
【平日ダイヤ】
105 | 電鉄富山5:49→宇奈月温泉7:46 | 本線 |
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122 | 宇奈月温泉7:58→電鉄富山9:41 | 本線 |
323 | 電鉄富山12:02→立山13:05 | 立山線 |
326 | 立山13:38→電鉄富山14:43 | 立山線 |
レッドアローと富山地鉄
西武鉄道から特急車両を売却されたのは25年前の5000系初代「レッドアロー」が初めて。5000系は1969年デビューで、富山地方鉄道へは1993年にやってきました。
この輸送の際にはスケジュール的な都合から甲種輸送が出来ず、所沢から稲荷町まで全て道路での陸路輸送となったとか。
富山地方鉄道転入にあたっては同社の車番命名規則にのっとり、新たに16010形と名付けられました。
アルペン特急などの優等種別から各駅停車まで幅広く活躍しましたが、2020年からは観光列車「アルプスエキスプレス」へリニューアル。現在も活躍しています。
撮影:通勤特快//なんぴょん様
一方、今回の10000系NRA車両は2020年秋に魚津へと甲種輸送。魚津からは陸路で富山地鉄の拠点である稲荷町車両センターへと搬入されました。
当該車両は10102F+10106F(クハ10102+モハ10606-モハ10206-クハ10106)の中から抜き出された4両編成ですが、富山地鉄ではこの内3両編成で運行するそうです。あとの1両は予備編成でしょうか…?
その後は1年半に渡って長らく稲荷町車両センターで整備を受け、昨年末頃からは試運転を行っている様子も目撃されていました。
ちなみに、10000系の足回りは5000系から取り外されたものが使用されており(5000系の台車はJR九州の485系などから流用)、車体と足回りがバラバラの状態で富山に集結する奇妙な結果となっています。
形式名は新しく「20020形」と名付けられました。20000代を使用するのは富山地方鉄道では初めてとなります。
富山地方鉄道の付番法則
富山地方鉄道では、伝統的に電動機の出力+形式という付番方法を採っています。16010形は、160馬力の電動機+10形という意味になります。
今回のNRAの電動機出力は150kW=203馬力なので、富山地鉄としては初の「20020形」というナンバリングが行われています。
これまでの最大数値は機関車のデキ19040形でした。機関車を超える出力ってどういうことなの…。
NRA編成表
編成名 | 基本編成 ←電鉄富山・宇奈月温泉 上市・立山→ | 譲渡年 | ||
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第1編成 |
クハ221 – モハ20022 –
モハ20021 | 2020年10月 |
編成名 | 基本編成 | 譲渡年 | 西武除籍日 | |
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第1編成 |
クハ10102 – モハ10606 – モハ10206 – クハ10206 | 2020年10月 | 2020.3.28(102) 2020.3.25(106) |
※転入時。どの車両が抜き出されているかは不明
関連リンク
参考文献
富山地方鉄道『ニューレッドアロー号の営業運転開始について』
北日本新聞社webum『新旧レッドアロー号そろい踏み 19日から富山地鉄、鉄道ファンにアピール』