旧山陰本線を活用してDE10牽引のトロッコ列車を運行している嵯峨野観光鉄道は、2022年4月1日から運賃を880円に値上げすることを発表しました。
これまでの運賃は630円で、250円の値上げ(39.6%)となります。
値上げを行うのは、開業した1991年以来初めてとのことです。
【追記】3月10日に近畿運輸局から値上げが認可されましたので、正式決定となります。
開業年度よりも落ち込む
嵯峨野観光鉄道(トロッコ列車)はJR西日本系列の会社で、トロッコ嵯峨~トロッコ亀岡駅間を結ぶ観光列車です。
初年度は69万人から始まった嵯峨野観光鉄道ですが、インバウンド全盛期には多くの観光客で賑わい、2017年には過去最高の128万人の利用数がありました。
しかし、コロナウイルスの影響で海外のみならず国内ツアーリズムも激減。直近の2020年度は46万人にまで落ち込み、このままいくと2期連続の赤字となりそうな状態です。
開業から30年を迎えるだけに、車両などの更新やPC枕木化などの設備投資が必要な時期に差し掛かりつつあります。今回の選択はやむなしといったところでしょうか。
関連リンク
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参考文献
嵯峨野観光鉄道株式会社「鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請について 」
嵯峨野観光鉄道株式会社「鉄道事業の旅客運賃上限変更の認可について」