福島県は、2011年の豪雨による橋の流出で不通となっている只見線(只見~会津川口)について、復旧の為に同区間の鉄道施設・土地を保有する第三種鉄道事業者となる申請を国土交通省に出していましたが、本日11月29日付けで国土交通省が認可したことで正式に決定しました。
只見線は2022年度上半期に復旧工事完了予定、2022年度中の運転再開を目指しています。
第二種・第三種鉄道事業者とは?
第二種鉄道事業者とは、自分が敷いた線路以外の線路を借りて電車を走らせる事業者のことを、
第三種鉄道事業者とは、線路を敷いたり・線路の土地を保有するものの、電車の運行は他に任せる事業形態のことを指します。
関西で有名な例を挙げると、神戸高速鉄道は第三種鉄道事業者、そこに乗り入れる阪神電車は第二種鉄道事業者となります。
県では3例目
不通区間は、只見線の只見~会津川口間の27.6km。現在この区間はバス代行輸送が行われてます。
復旧にあたり、第二種鉄道事業者をJR東日本が、第三種鉄道事業者を福島県が担当する上下分離方式を採用します。県が鉄道事業者になるのは、現有鉄道では和歌山県・青森県に続いて三例目。
青森県では青い森鉄道の目時~青森間121.9kmにおいて、和歌山県では南海和歌山港駅から2.0km地点までにおいて線路を保有しています。
過去にあった鉄道では、沖縄県や千葉県でも保有事例があったそうです。
また行政市では、北九州市は門司港レトロ観光線の線路を保有していたり、四日市市ではあすなろう鉄道の全線の線路を保有するなど、行政が第三種鉄道事業者になる事例はポツポツと増えていっています。
関連リンク
参考文献
国土交通省『JR只見線(只見~会津川口)の鉄道事業許可~豪雨被害からの運転再開に向けて、運行と施設保有を分離します~』