JR東海は、2021年度(2022年3月期といいます)における業績予想を赤字へ修正すると発表しました。
これまでは150億円の黒字を見込んでいましたが、300億円の赤字になると予想しています。
今のところは東海だけの発表ですが、昨年度大きな赤字を出していたJR各社も同様の修正発表が行われる可能性があります。
ビジネス客が…
御存知の通り、JR東海の稼ぎ頭は東海道新幹線です。16両・1323座席の統一など徹底した効率化と最新のN700S系投入を行うなど大阪と東京を結ぶ主要幹線として機能しています。
東海道新幹線の利用客は観光客とビジネス客ですが、JR東海社長はビジネス客においての利用は慎重になっているという見方を示しています。
2021年7~9月の四半期決算では、売上高が2063億円、損益は160億円の赤字となっています。
JRの昨年度決算
売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
---|---|---|---|
JR東海 | 8235億1700万円 | ▲1847億5100万円 | ▲2015億5400万円 |
JR東日本 | 176458400万円 | ▲5203億5800万円 | ▲5779億円 |
JR西日本 | 8981億7200万円 | ▲2455億4400万円 | ▲2332億1400万円 |
JR九州 | 2939億1400万円 | ▲228億7300万円 | ▲189億8400万円 |
JR北海道 (未上場) | 1119億円 | ▲805億円 | ▲410億円 |
JR四国 (未上場) | 277億円 | ▲259億円 | ▲80億円 |
JR東海の昨年度決算は2015億円の赤字で、前年比では7割程度にまで抑え込んでいます。
この他、決算短信において「リニア工事が静岡県や流域地域の理解が得られず進んでいない」との報告もアップしており、収益は上げられない・リニアは作れないという二重苦の状態となっています。
関連リンク
参考文献
東海旅客鉄道「通期業績予想の修正に関するお知らせ」、令和3年 10 月 27 日