広島電鉄は、有価証券報告書および移動等円滑化取組計画書において、今後の車両導入スケジュールを発表しました。
これによると、2023年度中に国産超低床型路面電車を5億2000万円で購入し、2025年度までに4編成を導入するとしています。順に見ていきましょう。
有価証券報告書
まずは有価証券報告書から。
出典:広島電鉄 1)
当該資料によると、導入費用5億2000万円を自己資金・借入・補助金で賄うとあります。
広島市の予算資料(4)によると、この内訳は
国:1億7,333万3千円
広島市:8,800万円
事業者(広島電鉄):2億5,866万7千円
となっています。
予算額から見て、導入形式は現在増備が進んでいる5200形「GREENMOVER APEX」であるものとみられます。
それにしても、5200形の導入当初は3億8000万円で購入出来たのが、今年度は5億超えとかなり値上がりしている印象ですね…。
移動等円滑化取組計画書
続いて、移動等円滑化取組計画書を見てみましょう。こちらはより中期的な展望が記載されています。
車両については、第2次交通政策基本計画で掲げる 2025 年度までの低床化率 42%
に向けて、乗降時に段差のある老朽化した車両を車内に車いすスペースを確保する
低床式車両への代替を行い、2023 年度から 2025 年度までに 4 編成を導入する。出典:広島電鉄 2)
「乗降時に段差のある老朽化した車両」とあることから、ステップのある単車をなにかで置き換える計画なのでしょうか…?
2022年の運賃改定時の資料から、初代超低床車両5000形「Green mover」が順次代替廃車されていくのではないか…と、当サイトで以前お伝えしました。
今回の発表はそれとは無関係なのか、はたまた5200形導入に伴う旧型低床車両の他線へ押し出す形になるのか…?要注目です。
関連リンク
参考文献
- 広島電鉄「有価証券報告書」、2023年6月30日
- 広島電鉄「移動等円滑化取組計画書」、2023年6月30日
- ニュースイッチ「新しい広電は超低床車両、1編成あたりの価格は?」、2018年8月24日
- 広島市「令和5年度当初予算『資料3(P93~P124)当初予算主要事業(建設関係)』」
- (4-タ)さんのツイート