以前からお伝えしているように、阪堺電気軌道では日本で最古の電車「モ161形・モ161号車」の通常運行を期間限定で行っています。
これは今年3月に実施された、大規模修繕工事の為のクラウドファンディングが大成功したことで、支援者以外への一般利用者へも修復した姿を広く見てもらう為の運行となっています。
尚、普段のモ161号車は原則的にイベントや貸し切り、他車の牽引用(写真)としてだけ用いられ、通常営業に入ることはあまりありません。
それだけに、その勇姿をひと目見ようと全国からファンが集っています。(但し、これまで土日は車庫でお休みの日が多く、もっぱら平日のみの運行となっていて落胆させてしまっているのですが)
私は大阪在住という地の利を活かし(?)、何度か乗ったり撮影したりしてきたので、その写真をまとめてみました。
外観
上町線運用に就くモ161号車です。パンタグラフは北向きに設置されていることから、少々順光での撮影は厳し目。
あべのハルカスを背景に進むモ161号車。松虫手前の定番ポイントです。
恵美須町にて待機するモ161号車。ガラリと変わった駅舎に何を思うことでしょうか…。
側面から。木製の扉は腐食が進んでいましたが、美しいニス仕上げ?の扉へ大変身。
ドア部分には、現在は使われることがないドアノブが設置。製造当初は手動扉だったのでしょうか
歯車に羽が生えた南海鉄道時代のマークが取り付けられています。
「製造年 昭和3年」のプレートが日本最古の電車であることを物語っています。
車内
車内を覗いてみます。暖色のライトに木製の内装がレトロですね。
車内は鎧戸を設置。現代の通勤電車としてはふさわしくないですが、モ161に関しては登場が昭和3年なので、この時代の電車として設置されているのは当然ですね。
運転席後ろには「161」の車番プレートと、後付された「次とまります」の電照を設置。
製造は川崎重工…ではなく「川崎車輌會社」です。しかも右からの文字で昭和参年もきっちり刻印されています。すげぇ…
バスのように降車ボタンが設置されているのですが、現在の阪堺ではすべての駅に停車するので押す必要はありません。
床は板張りとなっています。どこか暖かく、懐かしい感じです。
ちなみにモ161形の運転席は、乗務員さんにとっては居心地悪いだろうなぁ…と思う極狭スペース。
この空間に様々な機器が詰め込まれています。機器を見るに、登場当初はもう少しシンプルだったのかもしれません。
これまでの運行実績
どの日も概ね20時ごろまでに入庫しているようです。
12/16(木) | ○ |
---|---|
12/15(水) | ○ |
12/14(火) | ○ |
12/13(月) | – |
12/12(日) | – |
12/11(土) | – |
12/10(金) | ○ |
12/9(木) | – |
12/8(水) | ○ |
12/7(火) | 不明 |
12/6(月) | ○ |
12/5(日) | 不明 |
12/4(土) | 阪堺電車まつり |
12/3(金) | ○ |
12/2(木) | ○ |
ちなみに
日本最古の動く電車は今回ご紹介したモ161形ですが、もう動かない(静態保存といいます)状態での日本最古の電車は、京都の平安神宮にある「N1形」車両です。
モ161形が昭和3年(1928年)製なのに対し、このN1形はなんと明治28年(1895年)生まれ。
彼からすると、モ161型も「昭和の若造」なのですね笑
N1形については以下の関連リンクに掲載していますのでそちらをご覧ください。
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