日本橋をふらふらしていると、面白そうな電子工作製品を見つけてしまいました。
な、なんじゃこれは……
雑誌の「ラジオライフ」が提供している、電子工作キットでした。
簡単に言うと、モハラジオみたいな電車の聴診器が作れます!VVVFインバータのノイズが聞けちゃうそうです!
折しも、ゆるい電子工作漫画「ハルロック」を読んで電子工作熱が高まっていた中、これはいい!と勢いで買ってしまいました。
作ってみる
早速取り掛かりましょう~!
キットはこのように簡易な包装となっています。余計なコストが掛かってなくて良いものが作れそうな予感がしますね
中を開封するとこんな感じ。セット内容は
・基板
・宣伝紙
・抵抗(10Ω[4つ]、100Ω[1つ]、100kΩ[1つ]、4.7kΩ[1つ])
・オペアンプ
・ICソケット
・電池用ケーブル(006P・9V電池)
・スイッチ(TSR-3386K 10kΩ)
・トランジスタ(2SC1815、東芝製セカンドソース品)
・ボリューム
・電解コンデンサ(1μF、100μF、470μF)
・銅線
ん?説明書がない…だと…
てっきり公式サイトに載っているのかなと思いきや、コンデンサ等を刺す向きについての説明しかありませんでした。マジでか……
説明書無しでスタート
いきなり不安になるなか、とりあえず工具も準備します。
必要なのは
・はんだごて
・はんだ(左側の銀色の棒)
・ニッパー(右側の赤い工具)
・(ラジオペンチ)
の4つ。はんだって200円ぐらいで買えるかと思いきや、小さいものでも600円程度からでした。結構値が張るんですねぇ…。
はるか昔によく電子工作をしていた時期があったので、はんだごてとニッパーは常備していました。もしこれらがなければ一緒に買っておきましょう。
ラジオペンチ(切れないニッパーみたいなもの)はあれば綺麗に線を折る事が出来るので便利ですが、なくても出来ないことはないのでカッコ書きにしています。
作っていく
キットに入っている紫色の基板を取り出します。これがベースとなり、ここへ各種パーツをはんだ付けしていきます。
まず手を付けたのがICっぽい見た目の「オペアンプ」というパーツの接着。
何故これからつけたのかというとかっこいいから。
オペアンプのはんだ付けには向きがあり、オペアンプの○が右側(写真でいうと上側)を向くように接着します。
これを基板の右側(写真でいうと上側)に取り付け………
あっ…
いきなりミスってしまいました…。
本来はオペアンプの右側にあるICソケットに差し込んでから、それを基板にはんだ付けするんですが……やらかしてしまった……
自己嫌悪しながらリカバリ方法を探していたところ、どうもICソケットに指すのは「オペアンプが熱に弱かったり壊れやすいから、何かあったときにすぐ交換できるように」ということでした。
つまり「ICソケットがなくても動く!!」……はず。
そう信じて次に進みます。
謎の部品コンデンサ
続いて電解コンデンサ。本体に「~μF」と書かれているものです。
コンデンサは電気を蓄えたり出したりする部品で、電気のノイズをなくしたりするのだそうですが…
いまいちどういう役割を担っているのか、何度説明されても昔からよくわからないパーツです。
これを、基板の右側(写真でいうと上側)にあるC5と書かれたところへと接着します。
この時、コンデンサの白くなっている部分と基板の白い方と向きをあわせてくださいね。
同じ要領で、6個ある電解コンデンサをそれぞれ差し込んでいきます。
写真の「1μF」コンデンサは3つありますが、C2・C4・C6の場所へとそれぞれ差し込みましょう。
コンデンサの差し込み場所
1μFコンデンサ[3個]…C2・C4・C6
100μFコンデンサ[2個]…C1・C3
470μFコンデンサ[1個]…C5
コンデンサを差し込むとこんな感じに足がみょーんと伸びてるので、この状態ではんだ付けします。
はんだ付けが出来たら、ニッパーで余った足を切りましょう。
はんだ付けする際は、絶対に隣の穴と穴がつながらないようにしてください。
ここが繋がると電気の流れがおかしくなるので、動作しなくなります。
各パーツもはめていく
コンデンサ以外にもパーツがあるので、それぞれはめていきます。
各パーツの差し込み場所
・オーディオジャック…J3
・ボリューム(水色のパーツ)…RV1
・セラミックコンデンサ…C7・C8
・006P(9V電池用)ケーブル…J1
・トランジスタ(3つ足が出ている黒い物体)…Q1
・抵抗[10Ω]…R2・R4・R5・R6
・抵抗[100Ω]…R7
・抵抗[100kΩ]…R3
公式サイトに「取り付け向きあり」と書かれていないものに関しては、向きはどちらでも構いませんが、006Pケーブルのみはプラスとマイナスの向きがあるので注意が必要です。
公式サイトは「電源に向きがある」ことを知っている前提で書かれているので、こういうトラップにはまりそうでした。危ない危ない…。
ややこしい抵抗
「抵抗」という電気を減らすパーツがあるのですが、これが非常にややこしい。めちゃくちゃ小さいことと、そこに巻かれている帯の色を読み取るのが大変です。
同じ色のものが4つあるのでそれは大丈夫だと思いますが、問題は残りの2つ。
R7にハメる100Ωの抵抗…茶黒茶金
R3にハメる100kΩの抵抗…茶黒黄金
茶黒・金の3つは同じ色。サイズ感も殆ど同じ。
見分ける唯一の方法は3つ目の色が「茶色」か「黄色」かのどちらか。これだけなんです。間違えないようにしましょう。
スイッチは?
個人的に、スイッチの向きに関して何も説明がないのが気になりました。スイッチってどっちでもいいんでしょうか…?
結局わからなかったので、公式サイトの画像を極限まで拡大して、へこみがある方を外側に向けた接着にしています。
最後にコイルを巻く
あらかたパーツも付け終わったところで、最後にコイルを巻いてはんだ付けします。
コイルとは銅線をぐるぐる巻きにしたもので、地場が変化することでVVVFインバータの音を拾います。アンテナのような役割ですね。
何でもいいので1cmぐらいの棒状のものに銅線をぐるぐる巻いて、テープで止めます。これをJ2へとはんだ付けして……
完成!!パチパチ!!
ノイズキャンセリングイヤホンで聞くと、余計なノイズが遮断されてめちゃくちゃ聞きやすいです。
さて…実践ですね。次回はこの「インバータモニター 」を使って、電車に乗ってみます!
果たしてどんな音が楽しめるのでしょうか。ドキドキです!
【追記】行ってきました!
今回の製品
公式リンク
【奇天烈電子工作】ADRL07 インバータの鼓動を「音」で感じろ! 「インバータモニター 」