泉北高速で12/5よりスタートする泉北ライナー。車両は南海11000系を使用するそうです。
こういうソフト運用が出来るのも、南海の子会社になったおかげですし、もっといえばそういう誘導をした元・大阪維新から泉北高速鉄道の為に離党した密城(みつぎ)浩明議員以下4名さんの功績かもしれません。
泉北ライナーが出来るまでの経緯
当初、泉北高速鉄道は外資系ファンド・ローンスターに売却する案を大阪維新の会が取りまとめていましたが、沿線住民にとってメリットが10円値下げしかないことや、株式の買い取り価格が南海電鉄よりも60億円高いというだけの理由で、ローンスターが選ばれたという利益誘導目的としか思えない内容から、大阪維新の会の堺市議員が離党してまで売却の反対に回った経緯があります。
密城浩明議員以下4名が反対に回った結果、反対票53、賛成票51の反対多数で外資への売却が否決された経緯があります。
その後、80円の値下げを公言していた南海電鉄が株式を買い取って子会社化し、見事に80円の値下げを断行しました。
密城浩明議員(現在は自民党議員) 画像は公式Twitterより
Osaka-Subway.comでは、沿線住民の為に離党してまで外資への売却を反対したこの4名の議員に敬意を表すると共に、これからも取り上げていこうと思っています。
閑話休題。
泉北ライナーは510円の特急料金が必要ですが、天下茶屋から泉北線泉ヶ丘までノンストップ(準急より停車駅5駅削減)、座席は着席保証がなされた特急列車が運行されます。
私はこれ、素晴らしいダイヤ案だと思っているのですが、Twitterを見ていると、結構皆さん否定的なところが多くて驚いています。
有料特急はもっと増やすべき
個人的に、こういう有料特急が増えるのは大歓迎です。お金を出せば着席が保証され、ゆったりと目的地まで行けるって最高じゃないですか?
例えば、神戸〜大阪間は阪神・阪急・JRが通っていますが、座席指定特急に座れるのはこの内JRのみ。そのJRもはまかぜ・スーパーはくとのみで、ラッシュ時の大阪駅は新快速を待つ乗客でごった返しています。
あの超満員列車に乗るのか…と思うと正直うんざりしますし、疲れている体でまだ30分も立ちっぱなしでいなければならないのは体に負荷かかりまくりです。
京阪8000系は日本一豪華な自由席特急として評判ですが、ぶっちゃけ座れないと全くその恩恵に預かれませんし、他のクロスシート車両とそんなに変わりません。
京橋から枚方・京都や、七条や中書島・京橋まで満員列車の中、8000系で立ちっぱなしというのは本当に辛いです。笑
問題は費用だけ
座席指定特急に何故乗らないか、というと問題は費用だけなんですよね。
費用の問題がクリアしているのならば、快適で早さがある座席指定特急はメリットしかありません。
学生さんレベルの所得だと恐らくしんどいのでしょうが、社会人レベルになると座席指定料金に510円支払うのは、コンビニで(スーパーに比べて高いはずの)ポテチを買うのと大差ないレベルです。
高齢化社会を迎えてじいさんばあさんはお金があるのですから、今こそ見直される時期ではないのでしょうか。
沿線の所得は大阪中で17位と22位
和泉市は泉北ニュータウンがありますが、近年和泉中央の方はかなり閑静な住宅街になっています。
不動産情報サイトによれば、泉ヶ丘〜光明池の堺市南区は大阪の中で所得ランキングが72件中17位、和泉中央の和泉市は22位と、大阪の中では比較的上位層にあり、資金的には余裕の多く、有料特急にお金を使えそうな高所得世帯が多い印象。
南海との乗り継ぎ割引率が上がった事で、実質的な難波への乗車料金も安くなり、その余剰分を泉北ライナーに回せそうです。
阪神は線路密度がいっぱい
最初に例を挙げた阪神ですが、こちらは近鉄との直通に加え、梅田からくる特急と山陽電鉄から来る直通特急で線路容量がいっぱいなのだそうで、かなりシビアなダイヤ編成をしているようです。
特に着席需要がありそうなラッシュ時においては、その傾向が顕著。加えて甲子園球場への輸送もあることから、定期ダイヤで有料特急を作るのはかなり無理がありそうですね