京阪電気鉄道は、ケーブル八幡宮口~ケーブル八幡宮山上(旧八幡市~男山山上)間を走行している、京阪鋼索線(石清水八幡宮参道ケーブル、旧称男山ケーブル)の運賃値上げを、近畿運輸局長宛に申請したことを発表しました。
申請額は100円増で、認可されれば運賃が2020年6月1日より、現行の200円から300円となります。
弊社の鋼索線(ケーブル八幡宮口~ケーブル八幡宮山上:営業キロ 0.4km)は石清水八幡宮に参拝されるお客さまの輸送を主目的に整備され、初詣や桜の季節を中心にご利用いただいておりますが、輸送人員につきましては 1978 年の 691 千人をピークに減少しており、2018 年度は 356 千人まで減少しております(中略)
従来からの慢性的な赤字状態に加えて各施策の費用が増大したこともあり、近年インバウンドを含む観光客が増加していることを考慮しても、収支状況は大変厳しく、現行運賃のままでは赤字状態他の改善は見込めない状況にあります。つきましては、今後も安全快適な輸送環境を安定的に維持していくこと、旅客誘致による地域活性化に貢献していくことを目的に、この度運賃の改定を申請する次第です。
出典:京阪電気鉄道プレスリリース「鋼索鉄道事業の旅客運賃改定(申請)について」
大幅リニューアルしたケーブル
石清水八幡宮参道ケーブルは、10月に駅舎・車両のリノベーション(投資額:1億1678万円)からケーブル巻上装置の制御装置・索条更新、更には大幅な駅名変更など、大幅なリニューアルを行いました。
一方で、2018年度では5067万円の赤字となっており、インバウンド観光客に助けられど、ピークである1978年の輸送数からは半分程度にダウンしています。
今回の運賃増額に踏み切ったわけですが、これらの事情を踏まえると比較的納得のいくものではないでしょうか。
また、しれっと2020年度中にICカードに対応することも発表しています。
尚、正式にはまだ「申請」の段階。
これに近畿運輸局長が「認可」をすることで正式な運賃増額となるので、予定されている6月1日に実施されるかどうかはまだ不明瞭です(とはいえ、ほぼ認可されるケースが多いのですが)