プロの鉄道ライターである池口英司さんが、自ブログ内にてライティング(書籍・Webなどの記事執筆)ビジネス記事について詳しく言及されていたのが興味深かったのでご紹介します。
プロのライターさん
池口さんはAmazonでさくっと調べても多数の著書を執筆されておられ、名実ともにプロのライターさんであることがよくわかります。
ふと、思いついて、鉄道関連のライターがWEB上で募集されていないか、検索してみました。
(中略)
すぐに幾つものWEBサイトがヒットしました。え?こんなにたくさん募集があるのか、というのがその時の最初の印象でしたが、条件などを見て唖然としました。特にどこのサイトと特定はしませんが、1つの記事あたり数百円というのが報酬であると書かれているのです。もちろん、1つの記事は800字とか、1000字とかのボリュームが求められ、そしてもちろん、執筆にあたっては、相応の知識であるとか、調査が求められます。
どういうところをあたられたのかは名言を避けておられますが、Webでの単価が数百円であることにかなり驚かれています。
私は逆に数百円の単価が割と普通だと思っていたので、そちらに驚きました
私がこの稼業を始めた時は、「1文字10円」というのが相場でした。つまり、1000字の原稿を書いたのなら、報酬は1万円です。これは相場ですから、下もあれば上もある。報酬の良い時は、1000字でも1万円よりも、もっと多くの報酬が得られたわけです。1000字書いて、報酬が8000円であれば、「ちょっと安いな」と、そう感じていました。これがだいたい25年くらい前の話です。
池口さんは数々の書籍に寄稿されているプロですから、出版・メディア側としては1文字10円でも惜しみなく出すのかもしれません。
しかし、(恐らくはランサーズやクラウドワークスなど)不特定多数向けのライター募集のようなサイトなら、単価的には1文字1円でも相場は高く、先日問題があったDeNAのWELQに至っては、1文字0.1円以下が相場でした。
1日の生産量としては書けて1万文字程度ですから、WELQの場合は、日給1,000円で働いていたことになります。
マネタイズの方法には一考が必要
しかしながら、書籍とWebとはマネタイズの方法が異なります。
書籍は買い切り方式でしばらくは情報の鮮度が陳腐化せず持続するのですが、Webは広告方式で、しかも基本的に陳腐化が早い。
私も記事の外注化を検討したことがありますが、コストの関係で断念しています。メディア運営側からすれば、1文字10円だと1記事5000文字として50,000円かかりますから、それがペイ出来るようなライターの質が保証されるのであれば、こちら運営の仕方が必要ですね。
また、Webメディア側としては「ライターさんにも拡散性が欲しい」のが本音です。自分のTwitterやFacebookで多数のフォロワーを獲得し、そこで拡散出来るのであれば報酬上乗せをしても全然うれしいです。
今時のプロライターである「はあちゅうさん」は、自ブログにてこう書かれています。
私がメディア運営者の立場なら、
同じ値段だったら、
書くだけで仕事が終わったと思ってるライターさんより
書いて自メディアで宣伝もしてくれるライターさんに頼みたいです。
単価を上げようと思うなら、「書いて・宣伝する」ことが今後大事になってきます。