大阪市南部区域に、「なにわ大放水路」という大きな下水道があるのをご存知でしょうか。
近年、台風被害が拡大し、先日の台風19号で長野県新幹線車両基地や武蔵小杉駅周辺の水没など、都市部への浸水リスクが高まる中、このインフラが改めて注目されています。
私も最近まで知らなかったんですが、住之江公園~喜連瓜破(長居公園通)の地下30mに掘削されているそうです。
この区間は、地下鉄マニアならビビっとくるエリアで、着工が構想されている地下鉄9号線(ミニ地下鉄)が通過するエリアであり、地下30mとかなり深くに掘削されているのも、将来的な地下鉄建設を見込んでのものです。
工事は、①ほぼ全区間にわたって交通量の多い都市計画道路敷津長吉線下であること、②地下鉄御堂筋線長居駅および四ツ橋線住之江公園駅の下を通過すること
出典:大阪市下水道局「大阪市下水道事業(第2巻)誌」1989年、323p
大放水路の概要
出典:https://www.city.osaka.lg.jp/shiseikaikakushitsu/cmsfiles/contents/0000247/247406/23-2bessi.pdf
なにわ大放水路全景。喜連瓜破駅周辺から始まり、今川・駒川を経て長居公園、住之江公園までを通っています。
1984年に着工され、16年もの年月をかけて2000年に完成。
全長12.2km、内径6.5mのぶっといシールドトンネルで、大阪市内に溜まる雨水をサクッと海へと流します。
なにわ大放水路の終点である住之江抽水所。ここへ濁流が集まり、海に近い住吉川へと放流しています。
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