北近畿タンゴ鉄道におけるフラッグシップトレインであったKTR001形「タンゴエクスプローラー」が、9月21日から西舞鶴車庫にて解体を開始しました。
現地の方によると解体作業は12月まで行われるとのことですが、これよりも早く解体を終える可能性もあります。
KTR001形は2013年の定期運行終了後、長年雨ざらしかつボロボロの状態で留置されていました。
現時点では、一般的な廃車車両で行われるような工場への陸送は行われず、西舞鶴車庫で解体作業がスタートしています。
現地の様子
現場は西舞鶴駅に隣接する、北近畿タンゴ鉄道の西舞鶴車庫。駅からは500m程度離れた場所で作業が行われています。
収益改善の為、2015年からWILLER TRAINSが「丹鉄」として運行(第二種鉄道事業者)を行っており、北近畿タンゴ鉄道は施設部分のみを保有する第三種鉄道事業者となっています。
現在の車両は丹鉄が保有する形ですが、KTR001形については第三種鉄道事業者となる前に定期運行を終えていることもあり、どちらかというと「北近畿タンゴ鉄道」カラーの強い車両です。
車体から窓ガラスが抜かれており、内部でも何か作業をしている模様です。
今回解体が始まったのはKTR003号車です。
1990年に竣工した第1編成で、定期運行離脱後は部品取り車両として存置されていました。
編成名 | 基本編成 (←宮津 | 京都→) | 製造日 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
KTR001 |
3号車 KTR001 – 2号車 KTR002 – 1号車 KTR003 | 1990.3 | 部品取り車 | |
KTR002 |
3号車 KTR013 – 2号車 KTR012 – 1号車 KTR011
| 1992.4 |
取り外された部品。座席…?か何かでしょうか
反対側の様子。奥側にあった車両をわざわざ引っ張ってきて解体しているのでしょうか
先輩の最期の姿を目の前で見ることになった、2次車のKTR011号車…。現地の方の話によれば、6両全てを解体するとのことです。
代替は?
今回の廃車のきっかけなったのかは不明ですが、丹鉄は2両1編成の中古車両を車両更新用として導入すると発表しています。
資料では特急用とも普通用とも書かれていませんが、同社の普通用車両は原則1両なので特急用車両である可能性が濃厚です。
今回の解体はこの中古車両の留置スペースを開けるため…なのでしょうか。
ちなみに
解体現場では防音シートがありましたが、音はともかくとして粉塵が激しく、沿線住民の方が現場の方に苦情を申し入れている姿を目の当たりにしました…。
私が見た時にはお一人だけでしたが、今後措置が変わってくるかもしれません。
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