国土交通省は、2020年度における朝ラッシュ時の最混雑区間を会社別に発表しました。
コロナウィルスの影響で、普段は上位の路線がガラガラだったり、逆にそうでもない路線が混雑していたり…と、これがなかなか興味深いデータになっています。
会社別に見ていきましょう。
JR西日本ナンバーワンは…?
近畿圏のアーバンネットワーク…かと思いきや、なんと広島都市圏の可部線でした!
1位 | 【可部線】可部→広島 | 132% |
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2位 | 【学研都市線】鴫野→京橋 | 120% |
3位 | 【大阪環状線】鶴橋→玉造 | 109% |
4位 | 【福知山線快速】伊丹→尼崎 | 106% |
5位 | 【大阪環状線】京橋→桜ノ宮 【吉備線】備中高松→岡山 | 101% |
これは元々105系だった運用を227系に置換えたことや、可部線の増発が難しいという背景もあるようです。前年度でも2位につけていました。
アーバンネットワーク内では、学研都市線の鴫野→京橋が120%で1位に。主要路線であるJR京都線・JR神戸線(東海道本線)はランク外でした。これまた意外な…
前年度は…
1位 | 【学研都市線】鴫野→京橋 | 139% |
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2位 | 【可部線】可部→広島 | 122% |
3位 | 【山陽本線】倉敷→岡山 | 111% |
4位 | 【大阪環状線】鶴橋→玉造、京橋→森ノ宮 【東海道線 緩行線】塚本→新大阪 【JR東西線】大阪天満宮→北新地 | 108% |
5位 | 【関西本線】東部市場前→天王寺 【阪和線】堺市→天王寺 | 106% |
前年度は1位と2位が逆転し、学研都市線が混雑率ナンバーワンでした。また、3位には山陽本線の岡山地区が入っています。
先程挙げたJR京都線・JR神戸線(東海道本線)は4位にランクインしている他、阪和線や大阪環状線など主要路線が軒並みランクインしていました。
3都の地下鉄は
京都・大阪・神戸の、3都市の地下鉄は以下の通り。
大阪メトロ | 【御堂筋線】梅田→淀屋橋 | 116% |
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神戸市営地下鉄 | 【西神山手線】妙法寺→板宿 | 101% |
京都市営地下鉄 | 【東西線】山科→御陵 | 99% |
この辺は概ね予想通りではありますが、あの御堂筋線の最混雑率がわずか116%程度だったことに驚きです。
前年度では同区間で148%の混雑率であったことからも、この縮小ぶりが伺えます。
大阪メトロの詳しいデータについては「Osaka-Subway.com」で記載しましたのでこちらを御覧下さい。
在阪私鉄1位
関西五大私鉄(京阪・南海・近鉄・阪神・阪急)の混雑率は以下の通り。
京阪 | 【京阪本線】野江→京橋 | 97% |
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南海 | 【南海本線】粉浜→岸里玉出 | 109% |
近鉄 | 【奈良線】俊徳道→布施 | 114% |
阪神 | 【阪神本線】出屋敷→尼崎 | 88% |
阪急 | 【神戸線】神崎川→十三 | 114% |
トップは近鉄と阪急の114%で、次点で南海の109%でした。京阪と阪神は100%にも満たず、いかに乗客減が深刻かを物語っているようです。
京阪は先日、毎時4本化のダイヤ変更を発表していますが、このデータを見ても納得できるところではないでしょうか。
減少率としては阪急が最も甚大で、前年度比-35%となっています。
前年度
京阪 | 【京阪本線】野江→京橋 | 122% |
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南海 | 【南海本線】粉浜→岸里玉出 | 136% |
近鉄 | 【名古屋線】米野→名古屋 | 137% |
阪神 | 【阪神本線】出屋敷→尼崎 | 111% |
阪急 | 【神戸線】神崎川→十三 | 149% |
関連リンク
参考文献
国土交通省
「資料3:最混雑区間における混雑率(2020)」令和3年7月9日
「資料3:最混雑区間における混雑率(2019)」令和2年9月25日
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