最近出てきたアーバンライナーは、パンタグラフがシングルアームのものへと換装されています。
……が、何故か進行方向と逆向きにつけられていて、いささか不格好というか、あまりスタイリッシュな形状とはいえない形になっています。
違和感マシマシの逆向き
従来のアーバンライナー車両(21000系)。
登場時期が1988年ということもあり、時代に即した小型のひし形パンタグラフが採用されています。
で、こちらがシングルアームに換装されたアーバンライナー。
進行方向(大阪難波方)とは逆向きに折れ曲がっていて、なんというか微妙な形状ですね…。
新規設計の前パン車両なら概ね進行方向向きに折れ曲がっているケースが普通ですが、何故逆向きなのでしょうか。
公式から説明
この理由について、公式である近鉄車両エンジニアリングからは次のような回答が残されています。
パンタグラフ(アーム)の向きについては、電磁カギ外し装置の車体側配線口出位置およびパンタ下げシリンダー用空気配管位置で決まります。
出典:近鉄車両エンジニアリング「公式X」
要はパンタグラフを上げ下げするロック機構がある場所と、パンタグラフを下げる為の空気配管位置によって決められるとされています。
おそらくは、これらが折れ曲がる方へ設置されているものと思われます。
先にも書いた通り、アーバンライナーは元々小型のひし形パンタグラフが用いられており、左右対称であることから当時はあまり向きなどは気にされなかったものと推測されます。
装置はそのまま流用しつつパンタグラフだけが交換されてるので、結果的にこういう違和感のある向きとなったようです。
また編成後ろの方の車両を見ると、お互いが反対を向いているところもあり、編成で統一されていないようです。
参考までに、最新の8A系では大阪難波方へ折れ曲がる向きに
特急「ひのとり」では名古屋方へ折れ曲がる方向に統一されています。