JR西日本が、中国地方における3つの支社(岡山支社・広島支社・米子支社)を、「中国統括本部」として統合する意向を持っているとNHKが報じています。本部は広島市内に設置し、合理化を目指す方針です。
また、福知山支社・和歌山支社においても近畿統括本部へ統合する意向があるとしています。
コロナ禍による鉄道旅客の低迷で厳しい経営が続くJR西日本は、中国地方の3つの支社を統合して総務部門を広島に集約するなど、大規模な組織再編を行う方針を固めました(中略)
具体的には、中国地方で広島市と岡山市、それに鳥取県米子市の3つの支社を統合し、総務部門などを広島市に新たに設置する「中国統括本部」に集約するとしています。
出典:NHK 広島放送局
これらについては、昨年夏頃から労働組合系機関紙にてリークされていましたが、具体的に「3つを統合する」と発表されたのは初めてです。
どう変わる?
利用者としてはすぐに何かが変わることはありませんが、ゆくゆくは現在の地域エリアごとに区切られた行き先(例えば糸崎行きなど)が変わっていくかもしれませんね。
また、マニアックな点では電車に書かれている所属表記が今後変更されます。
例えば、現在227系「レッドウイング」についている表記は「広ヒロ(広島支社広島)」ですが、今後は「中ヒロ」に変わっていく可能性があります。
近畿統括本部への統合時も、大モリ(大阪鉄道管理局、民営化後は大阪支社森ノ宮電車区)→近モリ(近畿統括本部森ノ宮電車区)へと変更された経緯があります。
広島支社は「広島鉄道管理局」として、岡山支社は「岡山鉄道管理局」として、米子支社は「米子鉄道管理局」としてそれぞれ1950年に発足。以降、JR民営化でも組織はそのまま運営されてきました。
今回の統合が実現すると、70年ぶりの大幅な組織改革となります。
関連リンク
参考文献
NHK広島放送局「JR西日本が組織再編の方針 中国地方3つの支社を広島に集約」
JR西労組「岡山地本ニュース」、No.499
JR西労組「ひろしま」、No.396