
悲しいお知らせです…。
徳島県の阿佐海岸鉄道(阿佐鉄)は、東京オリンピック前の運行開始を目指して準備を進めていたDMV(鉄道・道路の両用車両)の営業開始時期を2021年内中に延期すると発表しました。
これは車輪アーム部分に脆弱性が発見され、補強対策工事が必要になった事が理由です。
弊社では、東京オリパラ前を目標にDMV営業運行開始に向けての準備を進めてまいりましたが、令和3年6月25日開催のDMV技術評価検討会(国主催)におきまして、車輪アームの補強等の対策が必要との評価を受けました。
これを受け、直ちに車輪アームの補強作業に着手しているところですが、補強後にデータ測定を実施し、再度DMV技術評価検討会に諮り、安全性が確認されれば、運行開始日を公表させていただくよう、令和3年6月29日開催の第8回阿佐東線DMV導入協議会において決定されました。出典:阿佐海岸鉄道『DMV営業運行開始の延期について』
今後のスケジュール
7月より車輪アーム部分の再設計を開始。再制作の後に測定を行い。国土交通省の技術検討会で再び結果を確認するとしています。
確認が取れれば、以後保安監査や内覧会などを経て営業運行を開始する予定です。
阿佐海岸鉄道は、阿波海南~甲浦(高知県)間を結ぶ第三セクター鉄道です。元々国鉄が建設予定だった区間を引き継いで1992年に開業しました。
これまでは単行の気動車が行き来するだけなど、一ローカル鉄道といった佇まいでしたが、2017年にDMV導入の名乗りを上げてからは、全国の鉄道ファンから注目が集まっています。
日本初のDMV営業運転開始を目指して、現在様々な調整が行われ続けています。開業が待ち遠しいですね。