近鉄GHDは、自社と子会社が保有する福山通運の株式17.05%を全て売却すると発表しました。
売却先は福山通運株式会社で、福通側が意向を汲んで株式公開買付を実施する形を取るようです。
【売却株式】
近鉄GHD保有分:3,879,600株
近畿日本鉄道保有分:4,163,600株
近鉄バス保有分:300,000株
近鉄リテーリング保有分:8,000株
グループ合計:8,351,200株(株式総数の17.05%)株式額面価格:1株4,049円
売却総額:約365億円
買付期間:2021年5月12日~6月8日
60年来の関係
実は、福山通運と近鉄は1960年以来の資本関係がありました。今回の売却で、60年続いた近鉄グループとの関係を離脱することになります。
福山通運側は、株式買収資金を銀行からの融資で賄うようです。
一方、近鉄GHDは365億円のキャッシュを取得することになりますが、その使いみちは近鉄系企業である旅行会社「近畿日本ツーリスト」の400億円規模の救済とみられます。
近畿日本ツーリストを保有する「KNT-CTホールディングス」は、2020年12月末時点で債務超過に陥っていました。
ただ、これは日本経済新聞が飛ばし記事を書いただけで近鉄GHD側は正式にこれを発表したわけではなく、あくまで検討中事案としています。
関連リンク
参考文献
近鉄GHD「福山通運株式会社による自己株式の公開買付けへの応募に関するお知らせ」
近鉄GHD「本日の一部報道について 」