京都市南区、七条駅の北側に位置する「山内任天堂」。
ここは、あの任天堂の創業の地です。
現場には、今でもレトロな近代建築である旧本社ビルが残っていますが、この建物自体が2021年夏にホテルへと生まれ変わる予定となっています。
ホテルに変わる前になんとか行きたい…と思っていたのですが、ようやく撮影に行けたので記録写真としてここに書き留めておきます。
85年前の建物
ビル全景。なんと昭和5年に完成した、3階建てのモダンなビルなのだそうです。
京都は戦時中空襲を受けなかった関係で、現在でもこういった建物が残っているのでしょうか。
1959年までこの建物が使用されており、その後鳥羽街道駅近辺(京都市東山区福稲上高松町)へ移転した後、現在は京都市南区上鳥羽へと再び移転しています。
任天堂の三代目社長である「山内 溥」氏は、トランプ・かるた製造会社だった任天堂を一躍世界的なゲーム企業「nintendo」へと押し上げた偉大な人物。
現在はその山内家の資産管理会社である「山内」が、このビルを管理しています。
ビルには「PLAYING CARDS」と英字で書かれた銘板と
「トランプ・たるか(かるた)」と日本語で書かれた銘板が存在しています。いやぁ、なんとも格式高い…
阪神モダニズムの影響を京都でも受けていたのでしょうか、実に優美な造りです。
正門前。
玄関横。
窓枠には「丸福」の意匠が掘られた窓枠がありました。
丸福とは、山内一族の屋号なのだそうで、かるた販売会社である「丸福かるた販売」もここから取られたようですね。
現在でも、任天堂が造った花札にはこの「丸福マーク」が印字されているのだそうです。
…が、窓枠下には外国人と思わしき方からの指での落書きが見受けられました。
建築の概要も提示されていました。営業開始は2021年4月30日となっていますが、今のところ全く手つかずのようです。
ホテルは全20室の比較的小規模なもので、レストランやジム、温浴施設などの設備も想定しているとのこと。
現在はコロナウイルスの影響でインバウンド観光客が激減していますが、再び戻った際には海外ゲーマーの聖地となるのかもしれませんね。
任天堂旧本社の場所
「山内任天堂」と打つと出てきますが、一応マップも掲載しておきます。